こんにちは。パペロットです。

住宅を購入すべきか、それとも賃貸でいくべきか。悩ましい問題です。

私自身もずいぶん購入するか、賃貸し続けるかで悩みました。購入すれば比較的暮らしやすい住宅が手に入りますが、ローンを背負う上に簡単には引っ越せないデメリットもあります。

一方で賃貸は気軽に引っ越せるメリットがありますが、都合よくぴったりな賃貸物件が見つかるかどうかはわかりません。真剣に考えれば考えるほど、どちらが自分にあっているのかわからなくなってしまう問題です。

しかしながら、私としては一定の条件に合う人であれば、賃貸ではなく購入したほうがよいのではないかと考えています。私自身がまさにこの条件にあてはまりますが、購入したことで実際に気楽に暮らせるようになりました。

私が考える「購入」がマッチする人の条件とは?

購入したほうがよいと私が考える人の条件は次のようなものです。

  1. 住宅のことであれこれ悩み続けたくない
  2. 転売しやすそうな物件で満足できる

大きくまとめるとこの二つです。それぞれ簡単に説明します。

住宅のことであれこれ悩み続けたくない

私が賃貸か購入かを考えている時の一番大きな悩みが、住宅検討のことにあまり時間をかけたくないということでした。住宅はあくまで暮らしのための道具です。十分に検討を重ねることは大切ですが、とはいえ「道具」のことに時間を使いすぎるのは本末転倒です。

暮らすための「道具」ではなく、その目的である「暮らし」に時間をかけたいと私は考えていました。

そう考えた結果、私は実は一度「一生賃貸で行く!」とはっきりと決めたことがありました。購入してしまうと、自分の生活に常に購入した物件やローンがついて回り、住宅のことについて考え続けなければならなくなってしまいます。

一方で、賃貸でいくことにすれば、ローンのことで頭を悩ませる必要もないし、いざ問題が発生した時には引っ越すという手もあります。つまり、一生賃貸にすることで「暮らし」のためにより多くの時間を使えるようになるはずだと予想したのです。

ところが、実際は全く違っていました。

賃貸でいくと決めたら、もう賃貸物件のことしか考えなくていいはずなのに、実際には購入についても継続して検討してしまっていたのです。その理由は、賃貸派ならではの「身軽さ」です。

賃貸の身軽さは、第一には賃貸物件から賃貸物件への身軽さです。隣人トラブルがあったり、その他の問題があったとしても、いつでも移り住めることが強みです。それと同時に、賃貸には「賃貸から購入」という身軽さも備えています。したがって、賃貸の場合はいつでも移り住めるだけでなく、いつでも購入派に回れるという身軽さもあるわけです。これが曲者でした。

一生賃貸でいくと決めたつもりでありながら、次に引っ越す賃貸物件だけでなく、実は私は並行して購入物件についても検討し続けることになってしまったのです。SUUMOHomesのような物件検索サイトを見る際、賃貸物件を見るだけでなく、そのとき探していた中古マンションの情報も常にチェックしていました。つまり、「一生賃貸派」になりきっておらず、言ってみれば「一生購入検討派」になっていたのです。

一生賃貸派の問題の一つは、ここにあると思っています。当然ローンの問題や、その他のリスクの問題も重要なポイントですが、時間をどのように使うかも同じくらい重要な問題です。住宅はあくまで暮らしのための道具です。大切なのは「暮らし」の部分です。「道具」ではありません。暮らしのためにより多くの時間を費やせるようにすべきです。

こうして「一生購入検討派」に自分がなってしまってことに気づいた時、私は思い切って「購入派」に鞍替えしました。そしてその後中古マンションを購入します。その結果、始めこそローンのことについてしっかりと考えましたが、固定金利にしたためその後は住宅やローンのことについてそれほど考える必要はありません。どのようにすればよりよい暮らしになるかについて、時間をたっぷり使えるようになりました。

さて、上で挙げた「住宅のことであれこれ悩み続けたくない」という条件の話に戻ります。「一生賃貸派」になりきれない私のような人は、きっと少なくないでしょう。そもそも、賃貸か購入かで悩む人は、賃貸と購入それぞれのメリットやデメリットについて十分認識している方であるはずです。であれば、賃貸派と決めたとしても、頭の中には購入のほうがよいかもしれないという思いが消えずに残ってしまうのではないでしょうか。そのとき、住宅についていろいろと思いを巡らせることに価値を感じられる人であれば、「いずれは購入しようかな・・・」と考え続けることも楽しいかもしれません。ですが、私のように住宅のことを考えることに時間を使いたくない人にとっては、これはきっと苦痛です。住宅ではなく「暮らし」に時間を大切に使うことが重要なのに、そうすることができないのですから。

時間を有益に使うため。私が「住宅のことであれこれ悩み続けたくない」という人に対して、住宅の購入をおすすめする理由です。

転売しやすそうな物件で満足できる

もう一つの条件についても説明します。「転売しやすそうな物件で満足できる」というのは、つまり「他の人も欲しいと感じる物件と、自分が欲しい物件が似ているかどうか」ということです。これは購入した場合の「簡単には引っ越せない」というデメリットを少しでも和らげるためです。

賃貸か購入かで悩んでいて、購入に二の足を踏む人は、おそらく「買ってしまったら身軽さがなくなってしまう」ことがその大きな理由なのではないかと思います。私自身がそうでした。賃貸物件は、質があまりよい物件がないというデメリットがある代わりに、いつでも住む場所を変えられるという大きなメリットがあります。購入のメリットデメリットはほぼその裏返し。

だからと言って、賃貸のほうが良いと言いきれないのは、先ほど述べた通りです。暮らしにかける時間を確保するためには、実は賃貸の方がかえって不自由になってしまうケースもあるのです。しかしながら購入してしまって不安を感じ続けるのは避けるべきです。その対策としては、できるだけ転売しやすそうな物件を選ぶ、ということです。

当然ながら、世の中には「必ず売れる物件」はありません。どれだけ良い条件の物件であっても、天災や経済情勢によってその物件の価値が損なわれてしまう可能性はあります。ですが、売れる可能性が高い物件を選ぶことは可能です。可能な限りそのような物件を選ぶことが重要です。

したがって、自分が欲しい物件が、他の人が欲しがりそうにない物件である場合は、転売できないリスクが高くなるので購入すべきではない可能性が高いです。反対に、誰もが欲しがるような物件(駅近、都市部、普通の間取り、古すぎない・・・等)で満足できるのであれば、転売できる可能性が高いので、購入しても良いのではないかと考えます。

大切なのは「道具」ではなく「暮らし」

住宅はあくまで「暮らしのための道具」です。時間をかけるべきは「道具」ではなく「暮らし」です。そのためにも、住宅を買おうか借りようかと考えることに価値を感じない人で、しかも購入したい物件が特殊なものではなくむしろ誰もが欲しいという物件である人は、購入することをおすすめしたいです。