【中古マンション】居住中の内覧の4つのメリット

こんにちは、ペパローです。

中古マンションを探す上で、居住中物件を避けてしまっていませんか?もしそうだとしたら、とてももったいないことをしているかもしれません!

知らない人のお宅に上り込むのは気が引けるという理由で、居住中物件の内覧は抵抗がある方もいるかと思いますが、居住中の中古マンションの内覧にはメリットがたくさんあります!むしろ内覧は居住中のタイミングに積極的にいくことをお勧めします。

空室になっている物件では得られない情報が、居住中物件にはたくさん詰まっています。その物件の良い面を知るにも悪い面を知るにも、有益な情報ばかりで、メリットが詰まっています。

メリット1: 住むときのイメージがしやすくなる

何も家具が置かれていない部屋は広く見えます。賃貸物件を借りた時は広く見えたのに、実際に家具を置いてみると想像していたよりも狭かった、という経験は誰にでもあるでしょう。

中古マンション選びの際は、居住中に内覧することによって、このようなイメージとのズレをある程度防ぐことができます。一般的な条件で物件を探している方ならば、居住中の家族と似たような家族構成である場合が多いはずです。たとえば3LDKの物件であれば子育て中の4人家族であったり、2LDKであれば夫婦二人であったりと、パターンがあります。したがって、居住中物件を内覧することで自分と似た家族構成の一家が暮らしたときの暮らしぶりを感じることができるのです
どんなサイズのダイニングテーブルを置いているか。収納から少なくて、ものがあふれてはいないか。どの部屋を子供部屋として使っているか。居住中の時点で内覧することによってこのようなことを確認することが可能です。

もちろん売主が内覧を受け入れる際は、リアルな状態ではなくいつもよりも綺麗に整えていたり飾っていたりしている可能性が高いです。国によっては有利な条件で販売するために、内覧向けに住宅をコーディネートするサービスがあるくらいですから、売主も内覧時に部屋をいつもより美しく見せようと気を使っているはずです。ですから居住中物件の様子は日常のそれから差し引いて考えるべきではありますが、仮にいつもより多少飾っている状態であったとしても住んだときのイメージすることは十分可能です。

入居中の内覧で、その物件での暮らしをイメージして、それが自分の求める暮らしに近づけられるものかどうか、しっかり吟味しましょう。

メリット2: 汚い使い方をしていないか把握できる

次の重要な理由は、前の住人が汚い使い方をしていなかったか把握することです。もっと端的に、ゴミ屋敷ではなかったかをチェックするためという言い方もできます。

ある不動産屋から聞いた話です。ゴミ屋敷になってしまっている物件が売りに出されることが時々あるそうなのですが、そういったケースでは一度家具やモノをすべて撤去して徹底的にクリーニングするのだそうです。また、カビが発生していたり、虫だらけになってしまっていたりするケースもあるそうで、そこまでひどい物件の場合は全面リフォームを入れる場合もあるとのことでした。つまりそのままではとても住める状態ではない物件もなかには存在するということですね。

居住中物件の内覧であれば、まず住んでいる状態を見せてもらえている時点でゴミ屋敷であった可能性は相当抑えられます。仮に内覧時ほどにはいつもは綺麗でなかったとしても、内覧時の状態からある程度は推測できますし、使い方が悪ければどうしてもアラが目立つはずです。

購入後に安心して暮らせる物件であることを確認するためにも、居住中に内覧をすることは大変役に立つと言えます。

メリット3: 住んだ経験がある人の話を直に聞ける

住宅はひとつひとつ条件が異なります。また、内覧をどれだけじっくり行ったところで、10分や20分もあれば終了します。しかし実際に暮らすとなれば、もっとずっと長い時間そこにいることになるわけですから、部屋の様子を内覧時間だけで知ろうとすることには無理があります。

そこで役に立つのが、先の住人の声です。

数年、長ければ数十年その家で暮らしてきた人のもつ情報は貴重です。どこが便利な点で、どこが不便な点が、一番よく知っているのは住人です。不動産屋も情報はしっかり持っているでしょうが、それは客観的な情報にすぎません。もっとも情報として貴重なのは生の経験を下敷きにした情報です。

しかし難しい面もあります。売主はその物件を早くより良い条件で売りたいので、悪い面をあえて見せようとはしてきません。内覧の時だけ整頓することに加えて、自ら使いにくい点やもっとこうだったら良かったのにと実は心では思っていることを教えてくれる人はそうはいません。売り手側の作戦として、多少ネガティブな情報を入れてきたとしても、それを上回るポジティブ要素を伝えてくるはずですし、そのような場合に教えてもらえるネガティブ要素は致命的なものではないことがほとんどです。

だから、売主にどのような質問を投げかけるか、が内覧時には極めて重要です。私も何度も居住中物件の内覧をしましたが、どういった質問をすれば自分が戻る情報を得られるかと随分悩みました。

ちなみに、案外効果的だったなと思った質問は「暮らしやすそうに見える物件ですが、実はここは不便かなあと感じた場所って何かありますか?」という直球の質問でした。こんなストレートな質問は想定していない売主の方が多かったようで、ポロっと気になっていたことを言ってくれる人もいました。試してみる価値はあると思います。

おすすめ記事:
中古マンション内覧で使える売主への12の質問!

メリット4: 前の住人のタイプを知れる

最後はこれです。自分の前に暮らしていた人が、どんなタイプの人かを知るには、内覧がベストなチャンスです。

中古マンションを購入する時、買うのは物件であって、売主との関係性を買うわけではありません。だから、売主の人間性やその人がどんなタイプの人であるかは、本質的には重要なことではありません。ですが、中古マンションは個人間の売買のケースがほとんどです。少なくとも私は、例えば店員の態度が悪い店で食べた食事は、それがいくら美味しくても後味が悪くなります。これと同じで、いくら物件が良くても、売主が好きになれない人であると、後々まで影響を受けてしまうかもしれません。

当然ながら、全く同じ条件のマンションは二つとないわけですから、購入すべきマンションが出てきたらそれを買うしかないわけですが、それでも大きな金額の買い物なので可能な限り気持ちよく買えるのが一番です。

あくまで安心して買うために、というレベルではありますが、売主がどんな人かを知っておくことは申し込みをする際や契約する際にも役に立つのではないかと思います。


他人の家に上り込むのは気が引けますが、売主は一人でも多くの人に物件を見てもらいたいと考えていますから、遠慮する必要はありません。あくまでよその家に伺うのですから、失礼なことはしないようにしつつも、どんどん売主や不動産屋に質問しまくって情報収集にやくだてましょう!

中古マンション選びで地盤を調べたい時に使えるサイト4選!

こんにちは、ペパローです。

地盤を重視して中古マンションをするのであれば、地質を少しでも詳しく調べておくことが大切です。地質や地盤、あるいは液状化の可能性を調べるのに使えるサイトを3つ紹介します。

1 地質図Navi

地質図Navi

中古マンションを探している時、一番お世話になったサイトです。自分が見たい場所の土地が、どういった地盤かを簡単に調べることができます。

例えば上記画像のエリアであれば、「後期更新世(Q3)の中位段丘堆積物 説明: 川沿いのやや高い所に分布している約15万年前~7万年前に形成された段丘層」とあります。比較的古い地盤にあたり、安定した地盤であることがわかります。普通の地図と同じ感覚で各地の地盤を調べることができるので、気になる物件が出てきた時にはその都度このサイトで検索すると便利です。また、一般的には安定している地盤だと言われていても、昔はその近くに川が流れていたために一部だけ軟弱な地盤であるケースもあります。その意味でも、必ず一度は調べておくと良いのではないかと思います。

地質図Navi

2 地盤サポートマップ

地盤サポートマップ

このサイトも使えるサイトです。LIXILグループのジャパンホームシールド(株)という会社のサービスです。ジャパンホームシールドが解析したデータをもとに、各地の地盤の強度が公開されています。「地質図Navi」と違って、ピンポイントでデータが存在しない場合がありますが、一方で解析データによる内容ですのでぴったりの情報が見つかればかなり参考にできると思います。

地盤サポートマップ

3 液状化予測マップ

液状化予測マップ

最後に、これは関東のみになってしまいますが東京都建設局が公開している「液状化予測マップ」です。

各地の液状化予測マップを閲覧することができます。物件のあるエリアの液状化予測図が見られるので、これも重宝する情報です。

液状化予測マップ

4 朝日新聞「揺れやすい地盤」

このサービスも評判が良いものです。朝日新聞が出している地盤チェックサイトで、住所を入れると該当するエリアのデータが得られます。丁目まで分析可能でかなり細かく知ることが可能です。揺れやすさキャプチャー

揺れやすさの目安や、地形の種類も調べられます。簡単に欲しい情報が得られるという意味ではとても便利です。

朝日新聞「揺れやすい地盤」


ここで紹介したものの他にも有料でデータが公開されているサービス等がありますが、上記の3つは無料で利用できるものですので、まずはこう言ったもので基本的な情報を得るのがよいでしょう。さらに詳しく地盤を知るには、マンションの管理事務所で地質調査データを見せてもらうのが確実ですが必ずしも見せてもらえるとは限りませんし、そういったことに時間を使っていると残念ながら人気物件はすぐに売れてしまうのが実情です。全く情報を持たないままに物件申し込みをするわけにはいきませんので、ここで紹介したようなサイトをうまく活用して情報収集を進めましょう。

駅近って何分以下なの?上位10%以内に入るのは「●分以下」物件!

こんにちは、パペロットです。

家を買っても、売らなければならなくなることはありえます。

そんな場合に備えて選ぶべき家は、ずばり「多くの人が欲しいと思うような物件」です。

特に都市部のマンションであれば、特に大切なのは「駅からの距離」です。「駅近」こそ正義!交通面で便利なマンションは、やっぱりいつも強いのです。

ところで駅近って徒歩何分から?

ところで「駅近」って何分からなのでしょうか?どうやら人によって定義が異なるようです。

一部で根強いのは、駅徒歩10分(800メートル)以内であれば駅近だ、という意見です。

ところがその一方で、最近では条件がぐっとシビアになってきているという意見も存在します。つまり10分なんて駅近でもなんでもない!という意見です。

私自身もそう感じます。駅徒歩10分以上になると結構遠いなあ、と感じます。9分と10分の間の差は大きいですよね。「9,980円!」がなーんか安く感じる例の効果でしょうか。

いずれにせよ、駅近と名乗るには、最低でも10分以内であることは必須条件でしょう。

とはいえ中古マンションの売れ筋を見る限りでは、駅近の概念は一般的に言われているよりも結構シビアです。バブル期や新築信仰が今よりはるかに強かった時代ならともかく、中古物件の流通も進み始めた昨今では駅から10分を切る物件を探すことはそれほど難しくなくなってきました。

それでも駅近は大事!となると問題は、「じゃあ何分からが本当に駅近と考えていいの?」ということですね。

駅徒歩7分で10分圏内物件の上位50%に入れる!

私は「7分」が分岐点だと感じています。

物件検索サイトでも7分が絞り込み項目として記載されている場合もありますが、物件の売れ筋を見て得た感覚的にも「7分以内」の物件と「8分以上」の物件とでは売れるまでのスピードがまるで異なる印象を持っています。

その理由は、物件の数、です。駅徒歩7分で、10分圏内物件の上位50%に入れるのです。

駅を中心として同心円を描いた時、1分から10分までの10のエリアに区切った場合、駅に近いエリアから順に面積が広くなります。仮に駅から10分以内であればどのエリアもマンションの密度が変わらないとした時に、単純計算で最も物件の件数が少ないのが徒歩1分のエリア、最も物件数が多いのが徒歩10分のエリアということになります。

仮にマンションの戸数密度を東京23区の中間的な数値である2000/キロ平米(参考ページ:http://1manken.hatenablog.com/entry/20100202)として計算してみると、次のようなグラフになります。

駅からの距離ごとの物件数

駅近となんとか呼べそうな10分以内の物件の中で、「駅徒歩7分」であれば上位50パーセントに入ることができます。

しかしたった1分遠いだけの「8分」の物件であれば下位50パーセントに入ってしまうことになります。物件を大量に見ている際、この「1分の差」を、マンション選びをしている人は敏感に察知しているのではないかと思っています。たかが1分の差ですが、上位グループに入るか下位グループに入るかの違いはとても大きいです。

さらに!「5分」を切ると上位25パーセントに入ることができます。

こうなるとなかなかの強みです。さらに「3分」を切ると上位10パーセントとなりますので、文句なしに駅近物件と言えるでしょう。

この数値は、私自身の実感とも一致します。

上位グループに入る「駅徒歩7分」が一つの重要な分岐点。可能なら上位25パーセントに入る「5分以内」が理想的です。当然いろいろな尺度の元で物件は選ばれるべきですが、「転売しやすいように他の人も欲しがりそうな物件を選ぶ」のであれば、できる限り駅から近い物件を選ぼうとする姿勢をキープすることを個人的にはお勧めいたします。

ルーフバルコニーつきマンションが売りやすいのはなぜ?

こんにちは、パペロットです。

ルーフバルコニー、いいですよね。役に立たないかもしれなくても欲しくなってしまう、魅力たっぷりの設備です。

こういった付加価値のある設備を持つマンションは、強いです。似たような物件でも、魅力的な付加価値をもつ設備があるだけで、売れ行きが大きく変わります。中古マンションの買い手としても、そのような物件は転売しやすい可能性が高いため、安心して購入できるメリットがあります。

マンションの付加価値といっても様々な種類がありますが、特に私はルーフバルコニーに魅力を感じます。

略して「ルーバル」と呼ばれることもあるこのルーフバルコニーですが、特に日照権の問題でマンションの中上層階あたりが段を作るように削られている「段々マンション」でよく見られます。下の階の部屋の屋上に当たる部分を大きめのバルコニーとして使えるというものですね。これがあるだけで、体感としては物件価値を駅徒歩3分程度近い物件と張り合うくらいに引き上げる効果があると私は考えています。

駅徒歩何分が売れ筋?「7分以内」が分岐点か

私が過去に一度申し込みをして、条件が折り合わなかったので結局購入には至らなかった物件があるのですが、それがまさにルーフバルコニー付きの中古マンションでした。駅からの距離は8分程度とそれほど駅近という感じではなかったものの、ルーフバルコニー付きなら転売しやすいはずだと考えて申し込みを行いました。事実、私が申し込みを入れた日が内覧開始初日でしたが、その日のうちに4組が内覧し、しかも同日中に私を含め2組が申し込みを行いました。私たちの方が一歩早い申し込みでしたが、交渉の中で辞退した結果、おそらく2組目に申し込んでいた一家が購入に至ったらしく、翌週には物件情報は検索サイト等から消えていました。つまり内覧開始初日で即完売、ということです。

ルーフバルコニーが売りやすいのはなぜ?

なぜルーフバルコニーつき物件は人気が出るのでしょうか?その理由は「見た目のわかりやすさ」と「希少性」にあると考えています。

一口に付加価値といっても、見ただけで魅力が伝わるものとそうでないものとがあります。ルーフバルコニーは「見てすぐにその魅力が伝わる付加価値」のとてもわかりやすい例のひとつです。

都市部のマンションに共通する課題は、「広さ」、「日当たり」、「眺望」です。その全てにメリットがあるのがルーフバルコニーです。ルーフバルコニーはたいていの場合は倉庫を置いたりすることはできませんが、それでもテーブルと椅子を置いてゆっくりしたり、あるいはもっと現実的に洗濯物干しスペースとして使ってみたりと、マンションの広さの問題を補うのにたいへん有効です。ルーフバルコニーがある方角としては北向きが多いですが、それでもその一部はしっかりと日が当たることが多いです。加えて、ルーフバルコニーがあるために、仮に近くに建物があったとしても圧迫感はありませんし、ルーフバルコニーからの眺めがそもそも良いケースもたくさんあります。つまり、広さ、日当たり、眺望の問題を一気にカバーしてくれるのです。そして何より重要なのが、ルーフバルコニーの良さは、一目見ただけでどんな人にでも伝わる、ということです。それが天気の良い日だったりすればなおさらです。

正直なところ日常生活を送る上では、洗濯物が乾きやすいことと見晴らしが良くなることを除けば、ルーフバルコニーはそれほど役に立つものではないでしょう。夏は蒸し暑く、冬は寒いので、毎日外でおいしいコーヒーを・・・というわけにもいきません。気候が良い春や秋も、人によっては花粉症の季節です。できれば中に閉じこもって暮らしたい人も多いはずです。それでも、誰にでもわかりやすい魅力的な付加価値を持っている、というその一点だけで特に売りやすさの面でルーフバルコニーは高い価値を持つのです。

その上ルーフバルコニーは希少性も備えています。真四角のマンションでは、最上階以外では一般的にはそれほど広いバルコニーは手に入れられません。いわゆる段々マンションの一部の部屋にしかつけられないものです。つまり絶対数が少ないのです。その一方で、ルーフバルコニーに対する需要は少なくありません。供給を需要が上回れば当然それはその物件の売れ行きにポジティブな影響を与えることになります。

スーモで検索したところ、東京都内の中古マンションでルーフバルコニーつきの物件は、記事作成時現在で22,448件中、たったの605件しかありません!およそ2.7パーセントです。

魅力的であり、なおかつ数が少ないとなれば、パワフルな売りポイントになるのは当然です。

なにしろ全体の数パーセントしかないものですから、ルーフバルコニーつきのマンションは滅多に出てくるではありませんので、ルーバルつきピンポイントで狙うことは個人的にはオススメしません。しかし、たまたま出てきた物件にルーフバルコニーがついているとしたら、そしてその物件がよほど悪い条件のものでないとしたら、のんびりしていると他の誰かが買ってしまう可能性はかなり高いのではないかと思います。

 

これにあてはまるなら家は買うべき!2つの条件とは?

こんにちは。パペロットです。

住宅を購入すべきか、それとも賃貸でいくべきか。悩ましい問題です。

私自身もずいぶん購入するか、賃貸し続けるかで悩みました。購入すれば比較的暮らしやすい住宅が手に入りますが、ローンを背負う上に簡単には引っ越せないデメリットもあります。

一方で賃貸は気軽に引っ越せるメリットがありますが、都合よくぴったりな賃貸物件が見つかるかどうかはわかりません。真剣に考えれば考えるほど、どちらが自分にあっているのかわからなくなってしまう問題です。

しかしながら、私としては一定の条件に合う人であれば、賃貸ではなく購入したほうがよいのではないかと考えています。私自身がまさにこの条件にあてはまりますが、購入したことで実際に気楽に暮らせるようになりました。

私が考える「購入」がマッチする人の条件とは?

購入したほうがよいと私が考える人の条件は次のようなものです。

  1. 住宅のことであれこれ悩み続けたくない
  2. 転売しやすそうな物件で満足できる

大きくまとめるとこの二つです。それぞれ簡単に説明します。

住宅のことであれこれ悩み続けたくない

私が賃貸か購入かを考えている時の一番大きな悩みが、住宅検討のことにあまり時間をかけたくないということでした。住宅はあくまで暮らしのための道具です。十分に検討を重ねることは大切ですが、とはいえ「道具」のことに時間を使いすぎるのは本末転倒です。

暮らすための「道具」ではなく、その目的である「暮らし」に時間をかけたいと私は考えていました。

そう考えた結果、私は実は一度「一生賃貸で行く!」とはっきりと決めたことがありました。購入してしまうと、自分の生活に常に購入した物件やローンがついて回り、住宅のことについて考え続けなければならなくなってしまいます。

一方で、賃貸でいくことにすれば、ローンのことで頭を悩ませる必要もないし、いざ問題が発生した時には引っ越すという手もあります。つまり、一生賃貸にすることで「暮らし」のためにより多くの時間を使えるようになるはずだと予想したのです。

ところが、実際は全く違っていました。

賃貸でいくと決めたら、もう賃貸物件のことしか考えなくていいはずなのに、実際には購入についても継続して検討してしまっていたのです。その理由は、賃貸派ならではの「身軽さ」です。

賃貸の身軽さは、第一には賃貸物件から賃貸物件への身軽さです。隣人トラブルがあったり、その他の問題があったとしても、いつでも移り住めることが強みです。それと同時に、賃貸には「賃貸から購入」という身軽さも備えています。したがって、賃貸の場合はいつでも移り住めるだけでなく、いつでも購入派に回れるという身軽さもあるわけです。これが曲者でした。

一生賃貸でいくと決めたつもりでありながら、次に引っ越す賃貸物件だけでなく、実は私は並行して購入物件についても検討し続けることになってしまったのです。SUUMOHomesのような物件検索サイトを見る際、賃貸物件を見るだけでなく、そのとき探していた中古マンションの情報も常にチェックしていました。つまり、「一生賃貸派」になりきっておらず、言ってみれば「一生購入検討派」になっていたのです。

一生賃貸派の問題の一つは、ここにあると思っています。当然ローンの問題や、その他のリスクの問題も重要なポイントですが、時間をどのように使うかも同じくらい重要な問題です。住宅はあくまで暮らしのための道具です。大切なのは「暮らし」の部分です。「道具」ではありません。暮らしのためにより多くの時間を費やせるようにすべきです。

こうして「一生購入検討派」に自分がなってしまってことに気づいた時、私は思い切って「購入派」に鞍替えしました。そしてその後中古マンションを購入します。その結果、始めこそローンのことについてしっかりと考えましたが、固定金利にしたためその後は住宅やローンのことについてそれほど考える必要はありません。どのようにすればよりよい暮らしになるかについて、時間をたっぷり使えるようになりました。

さて、上で挙げた「住宅のことであれこれ悩み続けたくない」という条件の話に戻ります。「一生賃貸派」になりきれない私のような人は、きっと少なくないでしょう。そもそも、賃貸か購入かで悩む人は、賃貸と購入それぞれのメリットやデメリットについて十分認識している方であるはずです。であれば、賃貸派と決めたとしても、頭の中には購入のほうがよいかもしれないという思いが消えずに残ってしまうのではないでしょうか。そのとき、住宅についていろいろと思いを巡らせることに価値を感じられる人であれば、「いずれは購入しようかな・・・」と考え続けることも楽しいかもしれません。ですが、私のように住宅のことを考えることに時間を使いたくない人にとっては、これはきっと苦痛です。住宅ではなく「暮らし」に時間を大切に使うことが重要なのに、そうすることができないのですから。

時間を有益に使うため。私が「住宅のことであれこれ悩み続けたくない」という人に対して、住宅の購入をおすすめする理由です。

転売しやすそうな物件で満足できる

もう一つの条件についても説明します。「転売しやすそうな物件で満足できる」というのは、つまり「他の人も欲しいと感じる物件と、自分が欲しい物件が似ているかどうか」ということです。これは購入した場合の「簡単には引っ越せない」というデメリットを少しでも和らげるためです。

賃貸か購入かで悩んでいて、購入に二の足を踏む人は、おそらく「買ってしまったら身軽さがなくなってしまう」ことがその大きな理由なのではないかと思います。私自身がそうでした。賃貸物件は、質があまりよい物件がないというデメリットがある代わりに、いつでも住む場所を変えられるという大きなメリットがあります。購入のメリットデメリットはほぼその裏返し。

だからと言って、賃貸のほうが良いと言いきれないのは、先ほど述べた通りです。暮らしにかける時間を確保するためには、実は賃貸の方がかえって不自由になってしまうケースもあるのです。しかしながら購入してしまって不安を感じ続けるのは避けるべきです。その対策としては、できるだけ転売しやすそうな物件を選ぶ、ということです。

当然ながら、世の中には「必ず売れる物件」はありません。どれだけ良い条件の物件であっても、天災や経済情勢によってその物件の価値が損なわれてしまう可能性はあります。ですが、売れる可能性が高い物件を選ぶことは可能です。可能な限りそのような物件を選ぶことが重要です。

したがって、自分が欲しい物件が、他の人が欲しがりそうにない物件である場合は、転売できないリスクが高くなるので購入すべきではない可能性が高いです。反対に、誰もが欲しがるような物件(駅近、都市部、普通の間取り、古すぎない・・・等)で満足できるのであれば、転売できる可能性が高いので、購入しても良いのではないかと考えます。

大切なのは「道具」ではなく「暮らし」

住宅はあくまで「暮らしのための道具」です。時間をかけるべきは「道具」ではなく「暮らし」です。そのためにも、住宅を買おうか借りようかと考えることに価値を感じない人で、しかも購入したい物件が特殊なものではなくむしろ誰もが欲しいという物件である人は、購入することをおすすめしたいです。