今朝、通勤電車内で痴漢を見てしまいました。正確には、痴漢をしようとしている人、です。
目次
今朝私の目の前で起こった痴漢
今日はいつもより少し早めの電車に乗りました。車内は決して超満員というわけではなく、ほとんどの人がつり革などに掴まれるくらいの混雑具合です。
私は出入り口横のスペースに立っていました。途中の駅で、30代くらいの女性が乗り込んできて、それに続いて50代くらいのサラリーマン風の男が乗り込んで来ます。
この時、その男性の動きに少し違和感を覚えました。車内はそれほど混んでいないのに、先に乗ってきた女性の後ろにやけにピッタリと近づいて乗ってきたからです。
しかし、この時はまだ彼が痴漢であるとは思いませんでした。パーソナルスペースが異常に狭い人は時々いますから、そういう人なのかなと思っていました。
次の駅に着くと、男性の前に立っていた女性は座席の方が空いたのを見て、そちらに移動して行きました。(この時女性はかなり急いで移動していったので、何かを感じ取っていたのかもしれません。)女性がいたスペースが空いたので、男性がそこにやって来ました。私の右斜め50センチほどの距離のところです。
短い黒髪で長身、年相応の体つきをしたその男性は肩からカバンを下げて左手でつり革を持ち、右手をだらんと下ろして立っていました。
電車が動き始めてしばらくした時、私はなんとなく視線を床の方に落としました。その時、だらんと下ろした彼の右手がおかしな動きをしているのにふと気づきました。腕を下にさげているのに、数センチほど自分の太ももから手を離して、小指と薬指を若干開き気味の形にして、その位置でキープしているのです。
その手の位置を見ると、それはちょうど、ドア付近でおしゃべりに夢中になっている中学生か高校生くらいの女の子3人組うちの1人のお尻のあたりでした。彼は女の子の真後ろに立って、右手を少し開き加減にしてブラブラさせながら、電車に揺られていたのです。
私は目の前で起きていることに面食らいました。痴漢冤罪とかで盛り上がっているので、できるだけ疑われるようなことをするのはやめるのが当たり前の中で、むしろ疑われそうなことをその男性がしているからです。
状況が少し飲み込めないので、しばらく彼の様子を見ていました。彼は自分から積極的に手を動かして触ろうとしているようには見えませんでした。ですが、電車が加速したりブレーキをかけたりして揺れるタイミングに合わせて、ほんの数センチ女の子の方に手を動かしているのに気がつきました。どうやら男はアクシデントを装って触ろうとしているらしいのです。
触ったか触ってないか、見ているだけでは分かりませんでした。スカートには当たっていたかもしれませんが、体に触れたとは言い切れません。それくらい微妙な加減で男は手を動かしています。
もしもその女の子が触られたという表情を見せたりすれば、私もこの男性がやったと証言できますが、彼女はそれに気づいている様子ではありません。私も100%痴漢だと断言はできませんので、その段階で男性に何かをいうわけにはいきませんでした。
でも、見ている限りでは、その男性は触ろうとしています。
なので、彼の目と手とを、交互に睨むことにしました。「見てますよ。その手、怪しいですよね。少なくとも怪しく見えますよ。やめましょうね。ね、見てますから。ね!」こんなメッセージを送ったつもりです。
しかしその男は私の視線になかなか気づきません。よほど集中しているのか分かりませんが、窓から遠くを見ながら、手をひらひらさせ続けています。
私も睨むのを続けます。「見てるぞー。見ているぞー。やめなさいよー」すると数十秒後にようやく一度目が合いました。怖いと感じましたが、負けずにそこで強めにきっと見つめ返しました。
ちょうどその時、電車が次の駅につきました。女の子たちは車両から降りていき、そのタイミングに合わせるように男は反対側のドアの前に素早く移動していきました。
私の位置からは、ちょうどドアのガラスに男の顔が反射して見えていたので、それからもじっと彼の目を見ていました。しばらく彼とは目が合いませんでしたが、駅に着く直前に彼は一度私の目を見て、はっという表情を見せてすぐに目をそらしました。
そこでようやく「やっぱりこの人、やってたな!」と確信しましたが、駅についてドアが開くと、彼は改札がない方に向けて急ぎ足で向かっていきました。
これが今朝私が見た一部始終です。朝から衝撃で、目が覚めました。
たった一例ですが、手口としてはよく用いられていそうなものなのではないかと思いました。痴漢に及ぶ人も、理性は残っているのでバレたくないという思いはあるはずです。ですから、アクシデントを装いつつ痴漢する、という手口になるのではないかと。
今朝見た痴漢の手口!
手口1:背中側の真ん中に立つ
視線を嫌って、ターゲットの背中側の正面を狙って位置どります。そのとき、ターゲットの背中の方を向いて立つとは限らず、T字のように痴漢の体側側が相手の背中に向くように立つこともあるようです。
手口2:お尻に近い場所に手をだらんとさせておく
つかまる可能性があることは分かっているらしく、逃げ道を用意しているようです。
自分からやった感じには見せないために、自ら積極的に触りにはいきません。お尻などの近くに手をだらんとぶら下げていて、それでいてターゲットの近くに自分の手の位置をキープさせます。
手口3:電車のブレーキの揺れを使ってアクシデントを装う
手をぶらんとさせているだけではなかなか当たりません。だからアクシデントを装うために、痴漢は加速や減速時の車両の揺れを利用しようとします。
たとえばブレーキがかかりそうになると、手の甲をほんの少し、2センチから3センチくらいターゲットの方に近づけます。ブレーキの揺れで相手が近づいてくるのをそこで待ち構えます。相手がバランスを崩して動いてきたら、そのタイミングを狙って触るのです。
では、どのようにすればこのような迷惑な行為から女性は身を守れるのでしょうか。
対策1:背後をとらせない
まずは、位置どりが極めて重要です。痴漢は本人に疑われないようにしたいので、視線を感じるような場所には立たないようです。
したがって、背後をとらせないことが大切です。混んでいる電車には背中側から乗り込むとかして、背後からまっすぐ、もしくは横向きに近寄れないようにしましょう。
対策2:当たった感覚があれば、できるだけ離れる
電車の混み具合によってできるかどうか異なりますが、もし誰かの手が触れた感覚があればできれば距離を取るべきです。
痴漢は積極的には触ってはきません。たまたまを装って当たってきます。だから、手のひらで触られているというより偶然当たった感覚になるはずです。そんなとき、触られてないと勝手におもいこまず、避けた方が無難です。
やめたほうが良いかもしれないこと
顔を睨むとか、個人的にはオススメしません。
痴漢に及んでいる時点で、その人は普通の感覚や考え方ではありません。何をするかわからない人だと考えておいた方が良いです。
痴漢は姑息ですが、気弱とは限りません。実際私が見た痴漢も、私の視線に気づいてもすぐにはやめようとしませんでした。
悪いことでばれたらまずいとは彼らも分かっているはずで、だからこそバレかけた時にどのような行動に出るか、予想がつかない部分があります。変に相手が挑戦的な人だったりすると危険です。
不愉快で迷惑でしょうが、何よりも自分の安全を一番に考えるべきです。
周りからは案外助けにくい
痴漢は案外慎重なようです。はっきりやったと言えないぐらいの感じで犯行に及ぼうとします。
ですから、やられた側がやられたという意思表示をすることと、それを見たという勇気のある人が同時に声を上げること、が同時に行われないといけない指摘しづらいです。
やられた人がやられた自覚もないのに横から触りましたねと言って行くのは難しいです。やってない、触られた感じがありますか?と痴漢が相手に言って、もしその人が触られたと言わなかったら指摘した側が危険にさらされるかもしれません。私の場合はそのリスクを背負ってでも痴漢を指摘する言う勇気は持てませんでした。
女性の皆さんは、とにかく背後を取られないように十分注意して、不快な目に合わないようにご注意ください。
他にも大胆な手口もあるようです
ちなみに今回私が目撃したように、意図せず触ってしまった風を装う痴漢は「新型痴漢」と呼ばれていて、最近増えている手口なのだそうです。
その一方で、もっと大胆な痴漢もあるとのこと。たとえばこれ。
この人は座って居眠りしているときに隣に座ってきた男性に触られたとのこと。周りの人に気づかれないように、服をかけて自分の手の動きを隠して犯行に及んでいたようです。
この方は勇気ある方のようで、犯人を捕まえたようですが、捕まえたら捕まえたでそのあとがいろいろと大変だったとのこと。何しろご本人に怪我などがなくて何よりです。痴漢されている時点で大迷惑という話でもあるのですが・・・。