2018年 12月 の投稿一覧

子どもにほぼ毎晩オリジナルのストーリーをアドリブで聞かせてきた中での気づき

小学生一年生の息子に、この半年ほどほぼ毎晩オリジナルのストーリーをアドリブで話してやってきました。

寝かしつける時に、15分くらいで話し終えられる内容に抑えて話します。

はじめはその日限りのつもりで始めたのですが、次の日ももやってくれと息子にせがまれて、その結果ほぼ毎晩やることになってしまいました。お話を聞かせないと寝てくれない状態になっています。

毎晩となると正直なところ結構辛いです。また話を考える時間か・・・とやや暗い気持ちにもなります。しかし自分自信の訓練にもなる思って、頑張って続けています。子どもも喜ぶし、いずれ思い出にもなるかもしれません。それに、親子の関係性が強くなるんではないだろうか、という確証はないながらも期待をしております。

私の即興お話のやり方

だいたいうちでは9時までに眠りにつかせたいので、8時半ごろには布団に行きます。

そこで二人で横になって、まずは私が話を考える時間をもらいます。だいたい5分くらい。

その間、息子は布団で待ちます。ここで寝たりしてくれると実は楽なのですが、そんなラッキーは今までのところ起きておりません。

まずはざっくりしたメインモチーフと、オチを考えます。それを、いつも使っている設定テンプレートに落とし込みます。

例えば、へんなトイレがあったとします。そのトイレを使うと奇妙なことが起こる。起こるイベントをざっくり決めます。発生するイベントは、何かしらの困りごとです。困りごとを考えると同時に、どうやってそれを解決するかを決めておきます。いわばオチです。

ここまで考えたら大まかな道筋はできたことになるので、話し始めます。あとは適当につなげばいいだけです。

スタートとオチをすぐに思いつけるかが鍵

考えながら話し、話しながら考えることになるので、

すぐネタが尽きるので、フォーマットを作った

はじめのうちは、毎回新しいタイプの話を作っては話してやっていました。

しかし、

僕のサンタはスーツを着て、玄関からやってきた

幼稚園児だったか、あるいはもう小学生に上がっていたか。いずれにせよまだ幼かったある日の夕方、僕は父と2人で居間にいてテレビを見ていた。

不意に父は「誰か来た」と言って立ち上がった。彼は居間を出て、玄関へ向かったらしい。私はそのまま居間にいて、テレビを見ていた。すると玄関から父の声が聞こえてきた。

「ああ、どうもこんにちは」

大きな声で挨拶をしている。誰か知り合いが来たらしかった。父の声だけが聞こえてくる。

「そうですか!それはそれはありがとうございます。すみません、どうも。ええ、それでは。」

といったようなことを、居間からは姿の見えない来客とひとしきり話してから玄関を閉めるガラガラという音が聞こえてきた。

父のその話しぶりから会社の人が家に来たんだな、と幼い僕にも分かった。

父はすぐに居間に戻ってきた。

「サンタさんだった。ほら、プレゼント」

そう言って手に持った包みを僕に渡してきた。

僕はその包みをもらって、やったー!とも、サンタさんきてくれたの!とかそういうことは言わなかったり、思うこともなかった。

ただ、私は別の衝撃を受けていた。「サンタさんはスーツとトレンチコートを着てやってくるおじさんなんだ」と。うちにやってきたサンタを僕は自分の目で見たわけではなかった。しかし、玄関でサンタと話す父はいかにも会社の人と喋るような感じで話していたし、日曜の夕方でまだ真っ暗ではない時間に玄関に来る人はなんとなく普通の服を着た人なんだろうとその時僕は思ったのだ。だから、サンタはスーツを着て、冬なのでトレンチコートを着ていると僕はその時に理解し、そして何か不思議な衝撃を受けたのだった。一方で、そんな父の様子を見て、母は呆れたような顔をしていた。

そんな父だが、昨年は孫のためにサンタの服を買ってきて自らサンタの役を買って出た。だから息子はサンタというのは赤い服を着て白いひげとメガネをした背の高いおじいさんだと思っているはずだ。私のサンタとはやや格好が異なるが、その人もまた同じサンタなのである。