ドラマ「今日から俺は!!」を見ました。期待はしていませんでした。あんまり福田雄一の作品は趣味に合わない気がしていたもので。
しかしいざ見てみると、結構楽しかったのです。嬉しい誤算ですね。
目次
三橋よかった
まず、三橋。
よかったですね。笑わせようとしすぎな気はしますけれども、ちゃんと面白かったです。
なんとなく、原作初期の三橋な感じのイメージです。モテたい、そこまで自信家であるわけでもない、そこそこ悪知恵が働く、という最初の頃の三橋っぽさがしっかりありました。
伊藤、超よかった
伊藤は写真で見ていたよりもずっとよかったです。
役者の顔が可愛すぎるものの、真面目だけれども決して賢いわけでもない雰囲気を感じました。
伊藤はむしろ原作の中盤から後半にかけての伊藤像という印象を受けました。
一番良かったような気がします。原作の伊藤って、見た目こそ違えどあんな感じなんだろうと思います。再現度もあるし、ドラマで見てもいい感じだし、1話目を見た限りでは伊藤がMVPだと思いました。
ふたりの喧嘩はイマイチ
三橋と伊藤の初喧嘩シーンはイマイチでした。一生懸命に戦ってみたら結果的に勝てた、ということはいいのですが、ふたりとも本当に喧嘩は強い人たちという設定は残しておいて欲しかったです。
なので、あの戦い方だと昨日まで普通の高校生だったのに、実は強かったという感じがあまりしませんでした。
おそらくこの先の開久戦等ではちゃんと戦えるようになっていて、その振りだったりするのでしょうが、にしてもちょっとやりすぎかと思いました。
谷川よかった
谷川はよかったです。
今井があまり大きくないので、谷川役がもっと小柄な人だともっとますますいい感じになったでしょうが、このへんは仕方ないです。
今井は原作ファン的にはもっと頑張れ
今井はもうちょっとという感じでした。
俳優が悪いわけではなく、脚本に(原作ファン的には)問題ありですね。脚本家に原作の今井はあまり愛されていないのではないかと思われます。
初回の今井だと、ただのアホすぎて原作ファンはついていきにくいです。原作を読んでない人にはあれでもいいのでしょうか。
三橋伊藤今井という三人が同じくらい立っていて初めて今日から俺は!!な気がしますので、あそこまでアホにしなくてもいいように感じました。
京子と理子も頑張れ
京子と理子も、もう少しな感じです。
京子は、原作ファン的には印象と違いすぎるかなあ、という感じ。理子も同じく。
素人的には配役が逆の方がイメージに合うんだけどなあ、と思いますがどうなのでしょうか。
バイプレイヤーの人々はまああんな感じで
ムロツヨシとか佐藤二朗とか、あの人たちはあれで完成しているので、あれでいいんだろうと思います。
原作ファンかつ福田作品ファン的にはたまらないでしょう。ただの原作ファンとしては、正直なところ職員室のシーンとかはあってもなくても大丈夫な感じでした。
智司と相良は期待
智司と相良には超期待しています。
特に相良。いいですねえ。あの俳優、ぴったりです。
ヤバイやつとしてしっかり描いてくれると楽しみだなあと思います。
ギャグはまあまあ
ギャグはどうですかね。まあまあですかね。
ドラマ三橋は、リズム感が私の好みなので、面白い演技そのものはいい感じだと思います。
やや顔芸はやりすぎだし、もっと少なくてもいいと思いますが、なんとなく進むにつれて減って来るのかなあと予想しています。
一応原作ファンです
原作は全部持っていて、どのパートも満遍なく繰り返し読んでるそこそこの原作ファンです。
私が原作が好きな理由は二つ。
一つは登場人物たちです。誰が好きということではなく、あの作品に出て来る人々が好きなのです。
主役級の人たちも、悪役の人たちもチョイ役の人たちも、どれも生きていて、そして身近に感じられて、マンガを読むことで彼らと接すると幸せな感じになるのです。
もう一つ好きなのは、ギャグのリズム感です。
ギャグのレベルそのものはものすごく高いわけではないと思いますが、そのリズム感がとても良いのです。
例えば、高崎の牛乳あたりの笑わせ方も、言葉で説明すればバカらしいものになってしまいますが、マンガで読んでいるとその素晴らしいリズム感のために吹き出してしまいます。
登場人物とリズム感のあるギャグ。これが私にとっては大切です。
反対に、ストーリーについてはそんなにまで思い入れがありません。もちろん、今井マンションとか、開久突入とか、修学旅行、軽井沢、高崎対北川、北根威など、個別の話やパートで好きなものはあります。
大切なのはそれぞれの物語で、あのキャラクターたちが動き回ってる様子を見たり、その楽しい発言ややり取りを見ることと、素晴らしいリズムで飛び込んで来るギャグがたまらなく好きなのです。
登場人物とリズム感は、ドラマ化で同じにすることは難しいのに
登場人物とリズム感が大事なので、そうなるとドラマ化で再現されることは難しいです。
まず見た目が違いますから、どうやっても俳優の印象に引っ張られます。すると、私が好きなあの人物たちとは、同じにはどうしてもなりません。
加えて、リズム感も変わります。ギャグ漫画のコマ割りを使ったギャグは、マンガならではの表現なので、映像にする際にどうしてもうまくいきません。
ですから、それを役者が演じるとなると、私が好きな三橋像と役者が演じる三橋像との間にギャップが生まれてしまうため、楽しめないだろうなあと想像していました。
ですが、なかなかいい感じですね。もうちょっと、というところは当然たくさんありますが、それでも次も見たいと思っています。
好きなマンガのドラマ化も悪くないなあと思いました。