中古マンションを早く売りたいなら、売主も「最高の接客」を

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こんにちは、ペパローです。

中古マンションを買うとき、購入者は物件の良し悪しだけでその物件を購入するか決めているわけではありません。購入する物件を決定するとき、検討者は「体験」にかなり大きな影響を受けるものです。中でも物件内覧時の「接客」は極めて重要な体験です。

普段の買い物やレストランでの食事でもそれは同じです。接客が良いと気持ちよく買い物できます。店員さんの接客が素晴らしいと、それだけでそこで売られている品物や提供される料理がより良いものに感じられたりするものです。売れる店や人気のレストランは、品物や味がいいだけではなく、たいていの場合は優れた接客も提供しています。相手が自分に素晴らしく接してくれたという「リアルな体験」が、気持ちの良い買い物のためには大切なわけです。

中古マンションの売買でも同じことが言えます。物件を直に見るために内覧に来た時に素晴らしい体験をすれば、そのときに見たその物件の印象もよくなります。

反対にぶっきらぼうだつたり失礼な接客を受けたりすると、普段の買い物でも途端に残念で悲しい気持ちになってしまいますね。まだ品物を買ってないのであれば、その品物を買うのをやめようかなと思うでしょう。あるいは支払いの後に嫌な接客をされると、せっかく買ったものを返品したいという気持ちになってしまうことすらあると思います。そのくらい、店員の態度や雰囲気、対応は買い物前も後も気持ちに影響を与えます。中古マンションでも同じです。

気持ちの良い接客を意識して、より良い条件でより早く売る

個人と個人の間で行われるとはいえど、中古マンションの売買もお金とモノのやり取りがあるれっきとした買い物です。

さて、中古マンションの売買が買い物であるならば、「接客」は誰がするのでしょう?

不動産屋の担当者も当然接客してくれます。内覧時だけでなく、物件探しの際にも買主と頻繁にやり取りする相手ですので検討者にとってとても重要な相手です。ですからどの不動産屋のどの担当者が担当してくれるかは、売主にとっても買主にとっても大切なポイントです。

しかし居住中の物件であれば、不動産屋だけでなく一緒に立ち会っている売主も接客にあたっていると考えるのが自然です。やりとりは不動産屋さんが主にやってくれるから、という理由で売主は立っているだけでも構わないなどとは考えてはいけません。

そもそも中古マンションの買い手が居住中の物件を内覧に来るとき、買い手は物件のことだけを見ているわけではありません。売主さんが思っているよりもずっと、購入検討者は売主さんのことを見ています。

物件そのものに関する情報は、ネットで前もって調べられます。物件検索サイトで写真や画像を見れば間取りや内観もわかりますし、Googleマップを使えば周辺環境もかなりの部分が前もって調べられます。

ではネットで調べられない情報は何でしょうか。検討者は何を求めてわざわざ内覧しに来ているのでしょうか。

一つは写真ではない生の物件を見るためです。写真からだけでは内観の細かな様子は分かりません。建具がどの程度傷んでいるか、水周りはどのような状態か、外観の状態はどうか、ごみ捨て場は綺麗に使われているか。そういった実際に見に来なければ得られない情報が山のようにあります。内覧に来るもっとも大きな目的はこれでしょう。

しかし内覧者の狙いはこれだけではありません。居住中物件の内覧者には、別の狙いもあることがほとんどです。それが売主に関する情報です。

内覧に来る人は売主さんが思っている以上に、今住んでいる売主さんのことを見ています。今の住人はどのような雰囲気の人で、どのような暮らしをしているかがわかれば、その物件の特徴もつかめるからです。

また、自分がその物件を購入したとしたら、どのような暮らしになるのかシミュレーションするのにも、前の住人の暮らしを見るのにはとても役立ちます。ですから、売主のことをしっかり見て、内覧者によってはいろいろと質問をして、可能な限りたくさんの役立つ情報を得ようとしているのです。
そのような気持ちで内覧者がやってきていたとき、売主があまり積極的でない態度で接してきたらどうでしょうか。

例えば質問に対して、あまり協力的な態度で回答してくれなかったり、あるいは内覧中にずっと不機嫌な様子でいたとしたらどうでしょう。真剣に検討するためにやってきた内覧者は、売主のそのような「接客態度」を見て、物件が気に入っていたとしても気持ちが離れてしまうかもしれません。

売主さんは、自分の様子が内覧者にそのように大きな影響を与えているという自覚はないかもしれません。物件を売ってくれるのは不動産屋さんであって、自分はただそこに一緒にいるだけでよいと考えている売主さんも実際たくさんいらっしゃいます。また、大切なのは物件の状態であって、売主ではないと考える人も多いでしょう。
ですが、買い手の側に立って考えてみると、実際はそうではないことがわかります。内覧では物件のことが分かるだけではダメですし、それに物件のことを知るためには売主からの生の情報を求めている検討者は多くいるわけですから、内覧の際は売主は買主の注目を集めています。その状態で感じが悪い対応をしていたら、前向きに物件購入を検討してもらうことは当然ながらできません。

中古マンションを購入するときの代金の大半は、買主から売主に行くわけです。自分が稼いだ大金が売主のところに行くわけですから、当然その相手のことを買い手は大いに気にします。簡単に言えば、嫌な人にはお金を払いたくはないわけです。そのことを十分に認識しておく必要が、売主にはあると思います。

丁寧で前向きな対応を

接客といってもプロの営業マンのように振る舞う必要はありません。売主はその道のプロではありません。何度もマンションを売ったことがある売主のほうが珍しいですし、手練れな感じではかえって引かれるかもしれません。

まずは前向きかつ丁寧に対応することを心がけましょう。

マンションの良い面に目を向けて、その良い面を内覧者に嘘をつくことなく控えめに伝えてあげる。それだけで買主にとっての印象はずいぶん変わるのではないかと思います。

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