ムーギー・キムのムカつく記事の楽しみ方

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ムーギー・キムという人の記事を最近よく見かけませんか?東洋経済オンラインなどで記事を書いている方で、癖のある記事を書くことで定評があります。
この人の書く記事が個人的に好きでして、とはいえこのところ少々ヒヨリ気味なので昔のトーンに戻してもらいたいと切に願っているのですが、今日はムーギー・キムの記事の楽しみ方をご紹介したいと思います。

ムーギー・キムはどんな記事を書くのか

ムーギー・キムが書く記事をまずは読んでみていただきたいと思います。

「エレベーター」でバレる!二流の人の3欠点

飲み会でバレる「人として二流」な人の4欠点

接待でバレる「一生、出世しない人」の4大欠点

どうですか?タイトルを見ただけでもムカムカきませんか?内容を読んでみると、さらにムカムカするものになっています。一言で言って、腹がたつ記事ですよね。そうなのです。ムーギー・キムが書く記事は読んでいてとにかくムカムカ・イライラするのです。

まず人のことをつかまえて、一流だ二流だとラベル付けし、多くの人が思わずやってしまいがちな行動を指してこんなことをする人は二流だ!と言い切る。一流はこんなことしない、無駄な時間を使ったり自分のブランドを落とすようなことは絶対に避ける、こういうことができない人はだからあなたたちはいつまでたっても二流なのだ!とそれはまあ気分の良くない文体と内容で書き連ねます。

普通に読めば、これを掲載している東洋経済オンラインは一体何を考えているんだと感じることでしょう。なにしろこれを読む人の大半を敵にするような内容です。東洋経済のことを嫌いになって欲しいの?とまで思ってしまいます。

ムーギー・キムって何者なのか

さて、このムーギー・キム氏は何者かと言いますと、結論から言えばなんだかよくわかりません。経歴を見る限りでは、とりあえず胡散臭そうな人であることは間違いありません。

東洋経済オンラインのプロフィール
ムーギー・キム
Moogwi Kim
『最強の働き方』『一流の育て方』著者
1977年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA(経営学修士)取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、世界で最も長い歴史を誇る大手グローバル・コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、韓国・欧州・北欧・米国ほか、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より世界最大級の外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当したのち、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に、2冊ともベストセラーになった『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』(東洋経済新報社)と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著、ダイヤモンド社)がある。

 

もう少し調べてみると、実はこの人はかつて人気だった「ここがヘンだよ日本人」という番組に出演していたことがわかりました。一定以上の年齢の方は覚えておられるかもしれませんが、この番組はそのタイトルの通り、他の国と比べて日本が普通ではないところ、特に劣っていると思われるところを、日本で暮らす外国人たちと日本人のタレントで議論というなの口喧嘩を広げるという番組でした。一見社会派風の構成ですが、中身は本当に単なる口論の垂れ流しだったように記憶しています。

しかしこれがなかなかの視聴率だったようで、ベナン共和国を日本で有名にしたゾマホンなど、人気者が何人か登場しました。

実はムーギー・キムは、この番組に出演していた在日外国人の1人だったそうなのです。

そう考えると、この人の書く記事のトーンとも整合性が取れますし、あわせてこのムカつく記事の楽しみ方も分かってきます。

どう楽しめば良いのか

まず「ギャグ」であることを認識する

一番大切なのはこの点です。ムーギー・キムの記事は基本的にすべてギャグです。記事の最後まで読むと、おそらくすべての記事において「何を隠そう私自身が二流なのですが」というオチになっています。最後まで読めば自分を落とすことによってみんなで気をつけようね、というメッセージになるような構成になっています。ですが、そのオチに至るまでも十分ギャグです。

例えば「エレベーター」の記事のこの一節。

「頭のよさや学歴」と「仕事能力」は関係ない。エレベーターの乗り方ひとつで、その人の「仕事のデキなさ具合」は、残念なまでにバレてしまうものである。
では、たかだかエレベーターの乗り方ひとつでバレてしまう、二流の人の「人間的欠陥」「人格的故障」は何なのか。早速、紹介していこう。

「人間的欠陥」とか、「人格的故障」とか、たかがエレベーターのことでこのようなむかっとくるワードを出してくるあたり、突っ込みたくなる人には突っ込ませようとしている意図が前面に出てきています。この辺りが笑いポイントです。

「この人はまた読者のことをイライラさせようとしているなあ」とか、「あー、こういう言い方されると確かにムカつくいい表現だ」というふうに、少し引いた目線で楽しむギャグで満載なのです。

でもそのギャグをギャグとして避けきれない自分の小ささを認識する

その一方で、ギャグだと分かっていても自分のことを悪く言われているようで、読んでいると素直にイラっとくることもあります。実はここも楽しめるポイントです。

エレベーターの中での行動にしろ、飲み会での自分の振る舞いにしろ、記事の中で書かれているような「二流」なことを何かしらやっている人が多いはずです。そしてその振る舞いにカッコ良くない面があって、その振る舞いは自分の器の小ささからくるものであって、だからそこを指摘されると痛い、というのは極めて自然です。

ギャグだと分かってはいても、心の何処かでムーギー・キムなんかの記事にイライラしている自分がいるということには、実は多少の学びがあるはずなのです。

これが2つ目の楽しみポイントです。

結局くだらない話だと笑い飛ばす

でも!記事で書かれていることは大した内容ではありません笑 一流な人も二流な人も確かにいますが、自分が一流だろうが二流だろうがそんなことはそもそも大した問題ではありません。

またこの人がなんか書いてる!と、笑っておく。そうすると、ムーギー・キムの記事は結構楽しめるエンターテイメントになると思います!

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コメント

  1. いたなぁ、そういうやつ より:

    彼と昔同じ部署いた
    懐かしやー
    あいかわらずやね〜

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