ゴヤールが不良品だったので交換してもらった

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ゴヤールのカバンを使っている。一番ベーシックなやつ。しかも黒。めちゃめちゃ王道。

気に入って使っていて、軽いし使いやすいしであまりデリケートに扱うこともなく毎日のように持ち歩いた。雨の日も全然気にせず使っていたのだけれども、ある日ふと気付いた。模様がはがれてきている。それもしかも部分的にではなく、全面的にだ。

街中でもかぶりやすい品物だから他の人のも見てみた。そんな風になっている人はしかし一人もいない。どの人のゴヤールもほとんど新品同様で、模様がはがれたりしてるのは私のゴヤールだけだ。

後悔した。

はじめてのゴヤールだから知らなかった。この模様は案外落ちやすいプリントで、きっと雨の日に使ったりしてはいけなかったのだ。そう強く過去の自分を恨んだ。

だが、やってしまったものは仕方がない。

修正ペンでDIYで書き直すわけにもいかない。私のこのゴヤール以外には模様がはがれたバッグなんて誰も使ってないけど、これが現実。受け入れるしかない!

・・・と諦めてからしばらくしてのこと。

ふとデパートに行った時にゴヤールの店があることを思い出して、ふらっと立ち寄ってみた。できないとは思うけれども、模様をなんとか復活させてもらえないかと頼んでみるためだった。

「すみません、このバッグなのですが使い方が荒かったためか模様がはがれてしまいまして・・・」

私のゴヤールを見ただけで、顔色が変わる店員さん。

なんだ、そんなに使い方が荒かったのか、こんなことをする人はやっぱりいない!?と思ったが、店員は驚いたことに私に対して謝ってきた。

「申し訳ございません。本来このようなことにはならない製品です。本国に確認を取る必要がありますのでお預かりできませんか?おそらく新品との交換になるかと思われます。」

とのこと。

驚いた。びっくりした。そしてなにより安心した!

私が悪かったわけではなかった!実は品物に問題があったのだ。

だからといってゴヤールに恨みはない。むしろ素早く対応してもらい、感心したくらい。後日改めて店舗に行ってバッグを預かってもらって、その数日後には交換の正式な連絡、翌週には新品の受け取りまで進めてもらえた。

しかし不思議なもので、先代の柄落ちゴヤールにも結構愛着が湧いてしまっていて、実は手放すのが少し悔やまれた。しかし店舗の方も不良品をまた持ち主の元に戻すわけにもいかないだろうから、大人しく新品をありがたく受け取った。

売れているブランドの製品は、それなりの品質を保つべく作られているし、万が一そのレベルに達していない製品があった場合も、ブランドとしてきちんと対応してくれる構えがあることを学んだ。

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