あえて狭い家を買って、私が得たもの

こんにちは、ペパローです。

地区20年、57平米の中古マンションを購入しました。控えめに言っても「狭い」物件です。手入れは行き届いているのでそれほど古さは感じさせませんが、築20年は築20年です。

古くて狭い物件なので、周辺の物件と比較して安価です。新築物件と比較すると3-4割程度は安いです。

広さと新しさの代わりに、私が得たもの

私は古くて狭い中古マンションを買いましたが、広い家や新しい家を否定するつもりは全くありません。事実、狭い家よりは広い家のほうが絶対にいいです。(広すぎる家は別ですが。)狭い家で快適に暮らすためには、ある程度の割り切りが必要です。例えば我が家にはソファーがありません。リビングにソファーを置くと、圧迫感がありすぎて快適に暮らせないからです。紙の本や、CD、ブルーレイなど物理的な保存メディアもほとんどありません。本棚などを可能な限り減らすためです。

ミニマリストではありませんが、生活に必要なもの以外は極力持たないようにしています。そうしなければ快適に暮らせません。その点は狭い家は明らかに広い家より劣っています。

また、新しい家もいいと思います。購入時に中古マンションは実物を見られるというメリットがありますが、新築物件に住むことは気持ちいいだろうと思います。

では、なぜ私たちが狭くて古い中古マンションを買ったかというと、広さと新しさを買う代わりに時間を買いたかったからです。

私の買ったマンションは駅から徒歩3分の距離にあります。もっと近くても良いのですが、かなりの駅近物件です。駅徒歩3分は、10分以内の物件のおよそ10パーセント程度しかありませんので、駅近レベルは高いです。

また、都心からも離れていません。品川の職場までドアツードアで30分で着きます。東京地域の平均通勤時間はおよそ1時間ですので、そのおよそ半分で通勤できます。単純計算で1日往復で1時間、月におよそ20時間ほど平均よりも通勤に使う時間が短くて済む計算です。1日6時間眠るとしたら、月に1日ちょっと分の活動可能な時間を手に入れた計算です。

通勤時間も活用できる、という人もいるが・・・

毎日1時間以上かけて通勤する人も都市部にはたくさんいます。私の知人に何人も片道1時間半かけて通勤している人がいます。そういう人たちに話を聞くと、様々な意見があるようです。

ある人は「電車に乗っているのが好きだから苦にならない」といいます。またある人は「通勤時間時間は勉強や読書に使っているから有益だ」といいます。またある人は「1人になれる時間として大切」といいます。

そのような面もあるのかもしれません。でも個人的に一番共感できたのは「毎日片道1.5時間かけて通勤しているが、大事な人生の一部をクシャクシャにして捨てている感覚しかない」という意見でした。その人は初めこそ読書したり英語を聞いてみたりと工夫されたようなのですが、ラッシュは激しいし、仕事も忙しくて疲れているしで、結局ゲームをしたり映像を見たり、座れたら睡眠時間に当てたりするだけになったそうです。

それはその人の意志が弱いだけだ、という厳しい意見もあるでしょうが、わたしもきっと同じになるだろうと思います。片道1時間半を集中して過ごすのは難しいことです。同じ時間を有益に過ごしたいなら、落ち着いた環境で勉強なり読書なりしたほうがよほど効率的なはずです。

「電車に乗っているのが好きだから苦にならない」という意見は、これはわたしには本当かどうか分かりません。私の場合は電車は嫌いですが車に乗るのが好きです。長時間のドライブは苦になりません。そんな感覚なのかもしれません。とはいえ毎日同じ路線に乗ることになるので、本当にそれは楽しいのかと疑問はあります。

「1人になる時間が欲しい」も扱いが難しいところです。どうしても1人になりたいなら、勤め先や自宅近くのカフェや喫茶店、あるいはもっとラフに漫画喫茶などで時間を過ごしたほうが有意義で安らぐような気がします。お金がなければ公園という手もあるでしょうか。何れにしても、ストレスが高い環境の代名詞のような日本の鉄道で1人の時間を過ごすのは、豊かな生活とは距離があるように思います。

時間を捨てるのが嫌いな人は、広さを捨てて時間を手に入れよう

私は時間を捨てるのが嫌いでした。とはいっても、私はそれほどまでに効率を重視する人間でもありません。テレビだって見ますし、ゲームもします。ぼーっとしていることや、昼寝もします。問題は、その時間は自分が自由に過ごせる無駄か時間だったかどうか、だと思っています。

つまらない情報番組を見て時間を無駄にしたとしても、それを途中でやめて絵を描くこともできたはずです。それをしなかったのは自分の責任です。通勤時間はそうではありません。途中でやめて好きなことにその時間を使うことはできません。家に帰り着くまで、時にはスマホを見ることすらできずに電車に揺られていなければなりません。これが私は強烈に無駄に感じ、嫌いなのです。

我が家は夫婦ともにこの考え方を持っていました。その点で幸運だったのかもしれません。子どもが1人しかおらず、2LDKで暮らせることもある意味ではよかったです。ですが、もしもう1人子どもがいて、3LDKを買う必要があったとしても、できるだけ狭い中古マンションを選び、浮いたお金で時間を買ったことは確かです。

何を優先するかは、その人次第です。時間より広さを取る人、広さより新しさを取る人もいるでしょう。全部手に入れられる人は・・・うらやましい笑。

それぞれ考えかたは違うでしょうか、それでも時間を自分のもとに取り戻し、自分の意思で時間を役立てたり、あるいは自分の意思で時間を無駄にしたりすることが、幸せに暮らすために大切なことだと私は思うのです。

 

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駅近って何分以下なの?上位10%以内に入るのは「●分以下」物件!

こんにちは、パペロットです。

家を買っても、売らなければならなくなることはありえます。

そんな場合に備えて選ぶべき家は、ずばり「多くの人が欲しいと思うような物件」です。

特に都市部のマンションであれば、特に大切なのは「駅からの距離」です。「駅近」こそ正義!交通面で便利なマンションは、やっぱりいつも強いのです。

ところで駅近って徒歩何分から?

ところで「駅近」って何分からなのでしょうか?どうやら人によって定義が異なるようです。

一部で根強いのは、駅徒歩10分(800メートル)以内であれば駅近だ、という意見です。

ところがその一方で、最近では条件がぐっとシビアになってきているという意見も存在します。つまり10分なんて駅近でもなんでもない!という意見です。

私自身もそう感じます。駅徒歩10分以上になると結構遠いなあ、と感じます。9分と10分の間の差は大きいですよね。「9,980円!」がなーんか安く感じる例の効果でしょうか。

いずれにせよ、駅近と名乗るには、最低でも10分以内であることは必須条件でしょう。

とはいえ中古マンションの売れ筋を見る限りでは、駅近の概念は一般的に言われているよりも結構シビアです。バブル期や新築信仰が今よりはるかに強かった時代ならともかく、中古物件の流通も進み始めた昨今では駅から10分を切る物件を探すことはそれほど難しくなくなってきました。

それでも駅近は大事!となると問題は、「じゃあ何分からが本当に駅近と考えていいの?」ということですね。

駅徒歩7分で10分圏内物件の上位50%に入れる!

私は「7分」が分岐点だと感じています。

物件検索サイトでも7分が絞り込み項目として記載されている場合もありますが、物件の売れ筋を見て得た感覚的にも「7分以内」の物件と「8分以上」の物件とでは売れるまでのスピードがまるで異なる印象を持っています。

その理由は、物件の数、です。駅徒歩7分で、10分圏内物件の上位50%に入れるのです。

駅を中心として同心円を描いた時、1分から10分までの10のエリアに区切った場合、駅に近いエリアから順に面積が広くなります。仮に駅から10分以内であればどのエリアもマンションの密度が変わらないとした時に、単純計算で最も物件の件数が少ないのが徒歩1分のエリア、最も物件数が多いのが徒歩10分のエリアということになります。

仮にマンションの戸数密度を東京23区の中間的な数値である2000/キロ平米(参考ページ:http://1manken.hatenablog.com/entry/20100202)として計算してみると、次のようなグラフになります。

駅からの距離ごとの物件数

駅近となんとか呼べそうな10分以内の物件の中で、「駅徒歩7分」であれば上位50パーセントに入ることができます。

しかしたった1分遠いだけの「8分」の物件であれば下位50パーセントに入ってしまうことになります。物件を大量に見ている際、この「1分の差」を、マンション選びをしている人は敏感に察知しているのではないかと思っています。たかが1分の差ですが、上位グループに入るか下位グループに入るかの違いはとても大きいです。

さらに!「5分」を切ると上位25パーセントに入ることができます。

こうなるとなかなかの強みです。さらに「3分」を切ると上位10パーセントとなりますので、文句なしに駅近物件と言えるでしょう。

この数値は、私自身の実感とも一致します。

上位グループに入る「駅徒歩7分」が一つの重要な分岐点。可能なら上位25パーセントに入る「5分以内」が理想的です。当然いろいろな尺度の元で物件は選ばれるべきですが、「転売しやすいように他の人も欲しがりそうな物件を選ぶ」のであれば、できる限り駅から近い物件を選ぼうとする姿勢をキープすることを個人的にはお勧めいたします。