エスカ隊長と満月と笑う山

エスカ隊長のところには、今日もたくさんの依頼が届いていた。

今日の依頼はこんなものだった。

エスカ隊長へ

私は西の西のもっと西の村で暮らしています。実は、困っていることがあるのです。しばらく前から、満月の夜になると山が私の方を見てにやーっと笑うようになったのです。

決して気のせいではありません。村の住民全員が山が笑うところを同じように見ているのです。みんなこわがって、満月の夜は一歩も出歩けなくなってしまいました。

エスカ隊長、私たちを助けてください。

「満月になると笑う山か。面白い。行ってみるとしよう。双子ロボット、みんなをすぐに呼んでくれ!」

双子ロボットのエルとマルは急いで隊員たちを呼びに行った。

声の高い隊員はいつも通りすぐにやって来た。エスカ隊長が依頼内容を伝えると、

「満月になると笑う山ですって?そんなものあるはずがないではありませんか。きっと見間違えですよ。どうしても行かなきゃいけませんか?あんまり行きたくありませんねえ」

しばらくして、声の低い隊員もやって来た。顔ほどもある大きなおにぎりを右手と左手に1つずつもってかじりながら、

「もぐもぐ、笑う山ですか、もぐもぐ。なんだか怖いですねえ・・・、もぐもぐ。ところで山で食べる食事もおいしいですよね、もぐもぐ」

全員集まったところで、エスカ隊長と声の高い隊員と声の低い隊員、双子ロボットのエルとマルは自動運転車のオートメーテッドオートモモービル“AAMB”に乗り込んだ。

『みなさん、準備はよろしいですか。ではオートシートベルトを装着いたします。声の低い隊員さま、車内ではできるだけこぼさないようにお召し上がりください。それでは出発いたします』

AAMBがそう言うのを聞いて、窓からポケが急いで飛び出して来た。地面をターンと蹴って、エスカ隊長の胸ポケットに潜り込んだ。「よし、出発だ!」

依頼人の家に着くまでに4時間もかかったが、その間に立ち寄ったお店で声の低い隊員は買い物をして次のものを買って食べた。

・バナナ10本
・ヨーグルト10個
・りんご5個
・牛乳12本
・ハンバーガー6個

「ふうう・・・お腹いっぱいだ」

エスカ隊長たちは依頼人の家に着いた。依頼人は男の人だった。

「エスカ隊長、来てくれたのですね。向こうに見えるのが、こちらを見てにやあっと嫌な笑顔で笑う山です。いまは夕方ですから、普通の山ですが、満月になるとそれはもう気持ちの悪い顔をして笑うんです。・・・もちろん、本当です!お隣さんだって、そのお隣さんだって、私と同じものを見ているんです。今日の夜はちょうど満月です。少し待てば皆さんにも見てもらえるはずです。私はもう見たくありませんので、みなさんだけであの山をなんとかしてもらえませんか?」

依頼人はとても怖がっていて、依頼を伝えるとすぐに家の中に隠れてしまった。

エスカ隊長たちは、夜が来るのを待った。やがて太陽が沈み、辺りは暗く静かになってきた。そしてぬっと満月が浮かんできた。

そのときエスカ隊長たちは一斉に「あっ!」を声を上げた。依頼人が言っていた通り山に大きな顔が現れて、こちらを見てにやっと笑いかけているのが見えたからだった。

大きなまん丸の目が2つギラギラと輝き、その近くに三角形の鋭い鼻があって、目の横まで裂けたようにぐにゃりとまがった口が、なんとも不気味に笑っている。それも、動くでもなく口を動かすでもなく、じっとエスカ隊長たちの方を見て、ただニタニタと笑っているのだ。

「あいつの正体を突き止めるぞ!みんな急げ!」

急いで車に乗り込んで、笑う山に向けて猛スピードで走り出した。

しかし不思議なことに、山のふもとまで行くと、大きな顔は見えなくなってしまった。あるのは家が二軒に山小屋が一軒、そしてたるんだ電線があるだけだ。

「おかしいな。この辺りに見えたはずなのだが」

エスカ隊長隊長たちは、山から一度離れてみた。すると山には再び顔が現れて、ニタニタと笑っているではないか。

急いで山の方に戻ると、またしても顔は消えてしまう。

山に近づきては顔が消え、離れるとまた現れる。何度か繰り返しているうちに、声の高い隊員が気がついた。

「あの目、やけにまん丸すぎると思いませんか?それにあの鼻。不自然なくらい三角形で、おかしいですし。口もやたら横に長くって・・・」

カーシェアは車を持てない人たちの最終手段であり苦しい言い訳だが、どうか許してやってほしい

「だって車なんて週末しか乗らないでしょ?それなら車を持たずにカーシェアでいいじゃん」

私のように、車を持たない選択をした人が必ず発する言葉だ。

私は先日車を売った。5年乗った車だ。愛着はあった。しかし家を買うのに合わせて、車を売ったのだ。

そしてカーシェアを利用することにした。かつてカーシェアは利用していたから、それが完全に便利なサービスではないことは分かっていた。

そこでその時に心の頼りにしたのは、「カーシェアのほうが車を持つより経済的でスマートな選択であるはずだ」という希望である。そしてそれは希望であると同時に、まやかしでもある。もっとシンプルに、苦し紛れの言い訳とも言える。

そりゃたしかに、例えば東京の駐車場は高いから、車の所有コストは高いし、車検だって保険だって金がかかる。購入コストも所有コストも高い。

週末に乗るだけなら、カーシェアのほうが経済的だろう。間違いない。

しかし、それはコスパがいいことには直結しない。

コスパのコスの部分はまあいい。たしかにやすい。問題は、パの部分だ。

車のパにあたる部分は、乗らないときの安心感も含む。

カーシェアは自家用車ほど便利か?答えはもちろんノーだ。いつでも使えるわけではない車が、便利なはずがない。しかも大抵カーシェアは自宅の駐車場より離れたところにあるものだ。離れていていつも使えるわけではないクルマは、とっても不便だ。使っている私がいうのだから、間違いない。

カーシェアはステータスになるか。これももちろん答えはノーだ。

うちってカレコのカーシェア使ってんだよねーって、勝手にすればいいけれども、かっこよくはない。カレコをタイムズに変えても一緒だ。(個人的にはオリックスよりはカレコとタイムズはかっこいいと思っているが、こういうのを目糞鼻糞を笑うとか50歩100歩とか亀とスッポンという)

つまり、コスはよくてもパがダメなんだ。それがカーシェアというサービス。そしてそのことを、カーシェアユーザーは分かっているのだ。百も承知で使っているのだ。やっぱり車は持たなくても大丈夫だねー、とか、週一しか乗らないからこの方が頭良さげだよねー、とか、そんなことを言ってごまかしながらも毎月の利用料を払っているのだ。

でも、ちょっと待ってもらいたい。それではかわいそうではないか。車を所有できない私が。

車を持っていつでもどこかへ出かけたいのに、出かけられないのだ。哀れじゃないか。

だから、「カーシェアって経済的だし、シェアリングエコノミーとか言われてるし、なんか今っぽいっちゃあ今っぽいから、つまりこれってかっちょいいんだよねー」と、夢幻に溺れたっていいじゃないか。

そういうことで、私は今日もフィットに乗るのです。

エスカ隊長と細長い家〜無料 オリジナル読み聞かせ物語 小学校低学年向け

エスカ隊長のポストには、今日もたくさんの依頼が届いていた。山のようにある封筒の中に、やけに細長い手紙があるのにエスカ隊長は気がついた。封筒の幅は大人の親指くらい、長さは大人の背丈ほどもある。気になってエスカ隊長は封筒を開いてみた。中から、ニョロニョロと細長い一枚の手紙が出てきた。

依頼の内容はこうだった。

エスカ隊長へ

助けてください。家から出られなくなってしまったのです。私の住所は南の南のもっと南1丁目です。お願いします。助けてください。町の一番高い建物が私の家です。

「家から出られなくなってしまったとは、きっと困っているだろう。よし、いますぐ助けに行こう。」エスカ隊長は、地下で休んでいるふたごロボットに、急いで探検隊の隊員たちを呼びよせるように言った。

しばらくすると声の高い隊員がやってきた。少し遅れて声の低い隊員もやってきた。みんなで車に乗り込むと、ポケも小窓から走り出してきてエスカ隊長の胸ポケットに飛び込んだ。

「みなさん、おそろいですね。では出発しますよ」と車は丁寧な口調で言うと、ビュンと勢いよくエスカ探検隊を乗せて走り出した。

依頼人が住んでいる南の南のもっと南1丁目は、エスカ隊長の事務所からはかなり遠い。それでも自動運転でハイウェイを走れば今日の昼過ぎには着くだろう。

途中、サービスエリアに寄ると声の低い隊員は、いつものようにたくさん買って食べ始めた。おにぎり10個、クリームパン15個、コーヒー5本にバナナ10本。声の高い隊員は「あなた、そんなに食べて本当にお腹は大丈夫なの?」と聞くけれども、声の低い隊員はへっちゃらでオニギリをモグモグほおばりながら「だいじょうぶ。おいしいなあ、もぐもぐ。たくさん食べなきゃ仕事にならないから。おいしいなあ」

南の南のもっと南1丁目には、予定通り昼過ぎには到着した。そこは小さな町で、家がまばらにあるだけだった。

「依頼人の家は一番高い建物だと書いてあったな。ああ、あそこだ。」

それは他の家に比べると5倍も高い建物だったが、反対に横幅も奥行きは他の家よりもずっとずっと狭かった。牛乳パックを5つ縦に重ねて大きくしたような形をしていた。

声の高い隊員は「こんなに細長い建物は見たことがない」と驚いた。ポケも初めて見る変な家を怖がって、エスカ隊長の胸ポケットから目だけを出してブルブル震えている。

その時だった。家の上の方から、間延びした声でエスカ隊長を呼ぶ声がした。

「エスカ隊長ーお、来てくれたんですねーえ」

声のする方を見ると、その細長い家の一番上に窓があってそこから何かがエスカ隊長たちを見下ろしている。

「ありがとうーございますーう。助けてーえ、くださーい」

その声の主は、なんと一匹の大きなヘビだった。ヘビが細長い家の一番上の窓から頭だけを出して、こちらに話しかけていたのだ。

「あなたですか、私に依頼の手紙をくれたのは」

「はいー、そうですーう。頑張ってーえ、体に合う家をー作ったのはいいのですがーあ、出られなくなってーえ、しまったのですーう」

ヘビによると、玄関から家に入ったところ、後ろに進めなくなってしまったのだという。上から出ようと試してみたが、あまりに高いので怖くて上からは出られなかったらしい。それでなんとか舌で手紙を書いて、エスカ隊長に助けを求めたのだった。

エスカ隊長はどうやって助け出すか考えた。ハシゴで上にのぼろうにも、あまりに高くて普通のハシゴでは一番上には届かない。玄関から引っ張り出すしかなさそうだ。

「よし、声の低い隊員。しっぽをつかんで引っ張り出せるか試してみてくれ」

「わかりました」

声の低い隊員は腕まくりをし、玄関に向かった。ヘビのしっぽをつかもうとドアに体を突っ込むと、「あれ」と言った。

「どうした、声の低い隊員。なにかあったか」

「エスカ隊長、困ったことになりました。体がドアに挟まって、動けなくなりました」

力持ちだが体が大きい声の低い隊員は、細長いドアにぴたっとはまってしまったのだ。エスカ隊長や声の高い隊員が引っ張り出そうとしてみても、ビクともしない。

「困ったことになった」

エスカ隊長ら頭を抱えた。下からは助けられない。かといって上からも助けられない。一体どうしたものか。

ふとエスカ隊長はひらめいた。ふたごロボットに丈夫なロープを持ってくるように頼んだ。そして車を家の近くに呼び寄せて、ふたごロボットが持ってきたロープの端を車に結びつけてから、反対側を丸く結んで家のてっぺんに投げて引っ掛けた。

エスカ隊長は車に「まっすぐ走れ」と伝えた。わかりましたと車はエンジン音を響かせて、思い切り走り出した。

ロープに引っ張られてミシミシと家は音を立て、やがて根元からポッキリ折れてゆっくり傾き、地面にズシーンと倒れた。

なんと、縦に細長かった家が、地面に倒れて横に細長い家になったのだ!

地面がちかづいたので、ヘビは窓から抜け出すことができた。また声の低い隊員も玄関のドアが壊れたのでなんとか抜け出すことに成功した。

「エスカ隊長ーお、ありがとうございましたーあ」

ヘビはそう言って、横に細長い家に入ったり出たりして喜んだ。

こうして今日もまたエスカ隊長の活躍によって問題は解決したのだった。

隊長の事務所への帰り道、疲れたと言って声の低い隊員はコンビニでパンを10個、牛乳を10本、りんごを15個、そしてアイスクリームを5個食べたのは言うまでもないだろう。

今後もまた、エスカ隊長たちの活躍に、期待しよう。

北海道旅行(小樽、富良野、帯広)小1の子どもと行った行程&感想

ポプラファーム サンタのヒゲ

4泊5日で北海道に行ってきました。夫婦と小学一年生の息子の3人旅です。

3人とも北海道には行ったことがなく、全員にとって今回がはじめての北海道旅行になります。どこに行っても、何をしても、何を食べてもすべて初めて。

なのでまずは何となくしたいことや、食べたいものを決めることからスタートしました。

全員の意見を合わせるとこんな感じです。

  • 旬のおいしいものを食べたい。7月なので、ウニとメロン食べたい。(夫婦共通)
  • 旬のものを見たい。7月なのでラベンダー畑。(夫婦共通)
  • 「北海道!」って感じの景色を見たい。(私)
  • メロンに乗っかったソフトクリーム食べたい。ポプラファームのサンタのヒゲ。(息子)
  • いろんなお菓子食べたい。(全員)
  • 基本、何か食べたい家族です。
  • 予定プランと実際の旅行

    さて、したいことや食べたいものは出揃いました。これを元に、ざっくり予定を組んでいきます。

    しかし予定はあくまで予定。プランした通りにはいきませんし、現地の状況に合わせて時には大きくプランを変えた方がうまくいくこともあります。実際、私たちの旅行も予定と実際とでは色々と違っていきました。

    では、1日目から5日目までのそれぞれの予定と実際の旅行とを比べてみましょう。

    1日目(予定)

    昼の便で羽田空港発、14時半ごろ新千歳空港に到着。ワールドネットレンタカーで車を借りてすぐ小樽に向かう。若鶏時代なるとで晩御飯食べて夜の小樽見る。ホステルカナルビューに泊まる。

    1日目(実際)

    昼の便で東京から新千歳空港に行くが、飛行機の到着は40分遅れ。

    急いでワールドネットレンタカーの乗り場に行くが、空港から移動するバスも渋滞でさらに15分ロス。しかし、本当は3日目で食べる予定だった六花亭のサクサクパイが空港で買えることを発見して買っていたので、車に乗るなりサクサクパイ食べる。美味しくて感動しながら、小樽へ。

    六花亭のサクサクパイ

    六花亭のサクサクパイ。新千歳空港でも買える。北海道でも4箇所でしか買えないと店員さんに教えていただいた。

    小樽についてとりあえず晩御飯。若鶏時代なるとで若鶏半身揚げを食べる。子どもはザンギ定食。半身揚げの揚げ方は素晴らしいが、肉のにおいがちょっと気になる。正直、そこまで美味しくもない。まあ名物なので。

    若鶏時代なると本店

    小樽にある若鶏時代なると本店。

    若鶏時代なるとの若鶏半身揚げ定食

    小樽 若鶏時代なるとの若鶏半身揚げ定食。パリパリしていて揚げ方は最高だが、肉質がいまいち。匂いが気になった。

    それからホステルカナルビューへ。部屋が予想以上に狭いのにガッカリする。民泊っぽい感じのホテル?チェックインからチェックアウトまでホテルの人とは誰も会わず。全てメールに記載されているキーコードで済ませられる。便利だけどやや不安。

    カステルカナルビュー

    カステルカナルビューの室内。若干狭い。

    ホテルでちょっとテレビを見たら、たまたま次の日に行く予定の積丹と富良野の特集番組をやっていた。積丹では、まさに狙っている「食堂うしお」が登場。番組では、海鮮丼とアワビ食べるお姉さん。そして富良野へ行く別のお姉さん。(この番組を見たことが、後の私たちの行動に大きく影響を与えることに。)夜、水を買いに近くのコンビニに向かいつつ、時間があるので運河へ。色々見て帰って寝る。

    夜の小樽運河

    夜の小樽運河。きれい。

    2日目(予定)

    早朝、小樽から積丹に行って、水中展望船ニューしゃこたん号に乗る。そのまま積丹の「うしお」でウニ丼とかいくら丼とかをランチに食べる。午後、余市に行って蒸留所見てから小樽に戻る。ポプラファーム小樽店でサンタのヒゲたべてから、どこかで晩御飯。グランドパーク小樽に宿泊。

    2日目(実際)

    早朝、小樽から積丹へ。思ったより早く出発できたのと、朝食が少なくてお腹も空いていたのと、何より前日にテレビでうしおを見たのでウニ丼を食べたい気持ちが最高潮に。そこで急遽うしおで朝食をとることに予定を変更。

    ぴったり開店時間の8:30に到着。数組が並んでいたが、一巡目で問題なく入店できた。それぞれウニイクラ丼、海鮮丼、甘エビ定食を注文。それに加えてテレビで見たアワビの刺身を食べる。イクラが美味しくて感動した。

    積丹の食堂うしお

    積丹の食堂うしお。早朝からお客さんが並ぶ。ウニが美味しい。

    食堂うしおのウニいくら丼

    食堂うしおのウニいくら丼。海老の味噌汁はクーポンでいただいた。

    食堂うしおの海鮮丼

    食堂うしおの海鮮丼。こちらも海老の味噌汁はクーポンでいただいた。

    食堂うしおのアワビの刺身

    食堂うしおのアワビの刺身。コリコリしてた。

    朝食後、うしおから神威岬が近いので行ってみるも、霧が濃くて何も見えない。車から降りることもなく素通り。続いて水中展望船に行く予定だったが、天気が悪いのでこれも取りやめ。余市蒸留所に電話してツアー時間を早めてもらえるか確認すると、運がいいことに空いていたので11:30の回に変更させてもらう。

    余市蒸留所

    余市蒸留所。見学ツアーに参加したが、天気はギリギリ曇り。

    余市蒸留所の建物

    余市蒸留所内の建物。何の建物だったかは覚えていない。たしか貯蔵庫だったような気がする。

    余市蒸留所のたる

    余市蒸留所のたる。ウイスキーの匂いが漂ってくる。ドライバーには辛い。

    蒸留所見学後、小樽に戻ってポプラファーム。たまたま席が空いていたので、サンタのヒゲを3人でシェアする。予想より美味しい。

    ポプラファーム サンタのヒゲ

    ポプラファーム サンタのヒゲ。小樽店で。

    続いてかま栄で揚げかまぼこ食べる。全く期待してなかったパンロールがやたら美味しくて驚いた。

    かま栄のパンロール

    かま栄のパンロール。勝手に低く予想していたのでやたら美味しいのにびっくり。

    続いてルタオ、北菓楼、六花亭と試食しながら歩いて、結局ルタオで生ドゥーブルフロマージュを外のベンチで手づかみで食べる。通販で買った冷凍のドゥーブルフロマージュの方が個人的には好みだった。

    それからグランドパーク小樽に移動。マウンテンビューの予定が、オーシャンビューに変更されていた。ヨットハーバーが目の前に見える部屋で、景色が良くて最高。

    グランドパーク小樽 オーシャンビュー側

    グランドパーク小樽 オーシャンビュー側の眺め。目の前にヨットハーバーがある。気持ちい。

    グランドパーク小樽 オーシャンビュー側

    グランドパーク小樽オーシャンビュー側の夜の眺め。最高だった。

    ホテルに併設されているショッピングモール内の回転寿司屋、魚一心で晩御飯食べる。クオリティがイマイチで逆に驚いた。富山の回転寿司の方が美味しい。ホテルには大浴場はないので、同じく併設モールのコナミスポーツクラブで入浴。そして就寝。

    3日目(予定)

    ホテルで朝食。小樽から支笏湖か、富良野へ。そこで観光してからランチ。その後、帯広に移動。六花亭の本店でサクサクパイ食べる。その後晩御飯。ホテル日航ノースランド帯広に宿泊。

    3日目(実際)

    6:30からホテルでブッフェ。なかなか美味しい。特に身欠きニシンのお茶漬けがよかった。二杯も食べてしまった。あと牛乳がとんでもなく甘くて美味しいのでびっくりした。初日のテレビの影響で、支笏湖はやめて富良野へ行くことに。途中セイコーマートで北海道メロンソフトを食べる。美味しい。続いて富良野マルシェという富良野名物が並ぶ店へ。時期が良く、数週間しか食べられないという生のハスカップを食べる。美味しい。

    富良野マルシェ 生ハスカップ

    [caption id="attachment_813" align="alignnone" width="644"] 1年のうち、2週間ぐらいしか生では食べられないらしい。

    富良野小麦を使ったパンを買って食べる。美味しい。ラベンダー畑で有名な富田ファームへ。天気も良く、いい感じで花を見る。富田ファームでラベンダーソフトクリーム食べる。美味しい。

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    /R1114545-644×483.jpg” alt=”富良野 富田ファーム” width=”644″ height=”483″ /> 富良野の富田ファーム。ラベンダーがいい感じに咲いていた。[/caption]

    富良野 富田ファーム
    六花亭帯広本店
    富良野 富田ファーム。他の花も咲いている。
    続いて帯広に移動して、またも回転寿司のなごやか亭で晩御飯。北海道の回転寿司といえばなごやか亭と聞いていたが、こちらも期待はずれ。全部半端だった。残念。六花亭本店へ行く。アイスバターサンド食べる。おいしい。

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    9.jpg” alt=”ジンギスカン白樺 ラム2人前” width=”644″ height=”859″ /> ラム2人前。あとでもう1人前追加した。これで1400円。

    ジンギスカン白樺 哀川翔のサイン

    ジンギスカン白樺 哀川翔のサイン。ちゃんと毎回サインが同じ。超来てる。

    そこからナイタイ高原牧場へ。道中の道がまさに北海道!って感じのまっすぐな一本道。感動した。ナイタイ高原牧場もすごい。めちゃめちゃ広いし、夏なのに涼しい。ただ、思っていたよりも頂上の売店がさみしい感じでそれはガッカリ。牧場の売店でソフトクリーム食べる。美味しい。


    ナイタイ高原牧場の牛

    牛が水飲んでる。かわいいんだ、牛が。

    帰りにトカトカというパン屋でパンを買い、さらにソフトクリームをまた食べる。イマイチ。


    十勝のパン屋 トカトカ

    トカトカの店内。奥にあるのがラウンドパン。まあまあ美味しい。

    晩御飯はお腹空いていなかったが「とん田」で豚丼。バラロース盛りみたいなやつを2つ注文して3人で分ける。それでも多いくらいたっぷりサイズだった。味は美味しいが、想像通りといえば想像通り。あー、でもやっぱり美味しかったな。


    帯広 とん田の豚丼

    とん田の豚丼。バラロースの合盛り。880円。安い。うまい。早い。

    それから森のスパリゾートホテルへ。買い物のために近くの地元スーパーダイイチへ。試しにメロンとさくらんぼ、北海道の刺身用ホタテと生エビを買ってみる。ホテルに持ち帰り食べると、これがまた美味しいのに驚いた。回転寿司よりはだいぶん美味しい。地元スーパーの力はすごかった。ホテルに温泉が付いているので、この日はホテルで入浴。寝る。

    5日目(予定)

    ホテルで朝食。帯広から新千歳空港に移動。もし2日目に支笏湖ではなく富良野に行っているなら、最終日に支笏湖目指す。ちょっとだけ見てから、空港に行って、15時の便で東京に帰る。

    5日目(実際)

    ホテルで朝食。森のスパリゾートというだけあって隣が林。すると窓辺にエゾリスを見つける。可愛くて嬉しい。

    森のスパリゾートホテル帯広

    森のスパリゾートホテル帯広 裏が森みたいになっていて、リスが住んでいる。朝食で運が良ければ見える。

    その後でもう一度温泉へ。さっさと上がってチェックアウト。8:30ごろホテルを出て、高速に乗って支笏湖へ。結構ギリギリだったが、途中夕張近くのサービスエリアで夕張メロンを1カット食べる。350円。これがまためちゃくちゃ美味しい。調子に乗って茹でコーンも買う。300円。またも美味しい。なんなんだ北海道。

    83″ /> 夕張メロン 高速道路のサービスエリアでたべた。1カット350円。美味しい。


    ホワイトコーン

    同じく夕張近くのサービスエリアで買ったホワイトコーン。シャキシャキで美味しい。

    そこからまた高速で移動再開して、なんとか昼前に支笏湖到着。それまで曇っていたのに、着いたら晴れた。かなり運がいい。車を停めてちょっとだけ湖の周りで遊ぶ。犬がサーフィン的なのに載っている。おしゃれ。

    ” /> 支笏湖で犬がボードに乗っていた。犬自身が望んで乗っていると私は信じている。


    支笏湖の釣り客

    支笏湖の桟橋。釣りをしている人がいる。マスとかが釣れるらしい。

    急いで空港へ。レンタカーを返却。空港で買い物する。お土産にルタオのクッキーとか買う。キノヤ的な店でソフトクリーム食べる。美味しい。かま栄でパンロールをまた買って食べる。美味しい。さらに六花亭のサクサクパイをまたも買って食べる。美味しい。飛行機は20分遅れて出発するが、そんなに大きなトラブルもなく羽田へ。タクシーで自宅へ帰る。

    思ったこと

    予定は立てつつも、必要に応じて変更しまくりの旅でした。結果的にはそれがよかったです。天気はずっと晴れるわけではないし、行っている最中に気分が変わることもありますから、ガンガン変更することが良い旅につながりますね。

    一方で、あまりにも詰め込みすぎるのはだめ。若干今回は詰め込みがすぎました。この辺は次回の学びになりました。

    リニューアル後の安倍礼司、雰囲気が27時間テレビっぽいイシュー

    リニューアル後の安倍礼司。いろんな反応を受けながらも、新しいフォーマットで放送が続いています。

    だんだん慣れてきたという声もあれば、反対にやっぱり馴染めなかったという声もあります。制作陣の狙い通りかどうかは私には分かりません。(ちなみに私はまだ馴染めません)

    さて、ふと新しい安倍礼司を昼ご飯を食べながらラジコで聞いていたところ、ふと雰囲気がフジテレビの以前の27時間テレビに似ているぞ、ということに気づきました。

    なんなのこの変なコーナー?っていうパートで始まる

    かつての27時間テレビは、なんでこんなコーナー見なきゃいけないの?というパートで始まります。

    例えば、各地方局の社員がカラオケで高得点を競うゲームをするので各局の参加者を順に紹介していったりとか。このコーナーどうして見なきゃいけないの?はやくお笑いの人たちだしてよ、とブツブツ言いつつも見るあれです。

    それと同じ空気を、神保町で生きる人たちの物語を聞いていて感じたのでした。

    作ってる本人は面白いでしょ?なんかいい感じでしょ?と思ってるらしいけど、受け取り側は「さっさと本編に入って!」と思っている。ここに共通点を感じたのでした。

    最初のコーナーのせいで中身が薄く感じる

    最初のコーナーがあるせいで、私には中身を薄く感じられます。なぜなら、安倍礼司メンバー待ちになってしまうからです。

    といいつつ、実は最初の神保町街角スケッチ(いま適当に名付けました)は、だんだん面白くなってきてます。

    例えば2018年7月15日分などは、とても安倍礼司っぽくて面白い内容でした。具体的には、ワールドカップの時期だからなんでもサッカーに例える先輩社員と、サッカーについて知らないからそれを理解しない後輩社員のやりとり、という感じです。

    なつかしの安倍礼司な感じ、とでもいいましょうか。楽しめる内容でした。仮に先輩社員を安倍礼司が演じて、後輩社員をアンジュがやったりすると、ものすごく安倍礼司だったと思います。

    ところが実際の演者は神保町の人々です。

    私、神保町のファンだったわけじゃないんですよね。安倍礼司の世界のファンだったんです。だから、神保町の人が喋ってても盛り上がらないのです。

    なので、神保町街角スケッチコーナーは、いくらそれが面白くても安倍礼司メンバー待ちになってしまうことは避けられないのです。

    最初のコーナー、話は面白くなっていているので、個人的には安倍礼司の演者が別の人の役柄でやってくれてもいいと思います。それくらいの変更で、楽しめるかもなあという気がしてきています。

    マスターピース Slick 2Way すごくいい

    (2018/10/2に2ヶ月半使っての感想を追記しました。記事の一番下に書きました。)

    (2019/5/14に9ヶ月後の感想を追記しました。)

    通勤用のバックパックを長らく探しておりまして、検討した結果マスターピースのSlick 2Wayバックパックを購入しました。

    これです。

    マスターピース Slick 2Wayバックパック

    マスターピース Slick 2Wayバックパック

    master-piece(マスターピース)、Slick 2Wayバックパックという商品です。

    ゴムっぽい素材で、防水性能があって耐久性に優れる素材なのだそうです。形はかなり四角に近い形。ビジネス用途を前提にしたデザインのようです。といってもそこまでかっちりしたビジネスバッグ、というわけでもなく少しカジュアルなテイストもあるビジネスバッグ、という感じです。

    価格は税抜き30,000円。

    重視したポイント

    もともとは仕事でもプライベートでも使えるバッグを探していたのですが、仕事・プライベートにするとどうしても見つからず。なので、ビジネス用途に絞りつつ、バッグを探していました。

    条件は以下の通り。

    • バックパックとして使える(できれば2Wayとか3Wayとかではなく、ただのバックパック)
    • 軽い。1kg以下
    • ラップトップPCやタブレットが入れられる
    • キャリーオンに対応している
    • 価格があまりにも安すぎない(2万円程度以上)
    • 耐久性があって数年は使える

    バックパックとして使える、というのがまず前提条件です。これまで肩にかけられるTUMIのトートバッグを使用しておりましたが、とにかく通勤電車が辛いのです。満員になると方から降ろさなければなりませんがそれが辛い。バックパックなら、前向きに抱きかかえてギュッとしておけばかなり邪魔にならずに電車に乗れます。

    ですから絶対にバックパックとして使用できることが条件でした。

    また、あまり2Wayのようないろいろに使えるバッグは好みではないので、できればバックパック機能のみのバッグが理想でした。

    あとは軽さも重要です。使っていたTUMIのトートがとにかく重い!素材が重たい上に大きいので、バッグだけで1.8kg。これだけでも結構な荷物です。

    TUMIの丈夫さは魅力なのですが、一方で軽さも超重要であると思い知らされました。

    ラップトップPCやタブレットが入ることも大切です。ストッパー付きだったり、クッション付きであるものが理想でした。

    加えて、スーツケース等の持ち手のところにさせるキャリーオン対応も必須条件にしました。出張するときなど、たまにしか登場しない機能なのですが、その時々に対応できることが大事なのです。キャリーオンできないバッグだと、機内持ち込みのスーツケースを使っているときなどは特にイライラしてしまいます。キャリーオン機能は必須でした。

    また「安すぎない」ということも大切です。いくらからが安すぎないバッグであるかは人によって違いますが、1万円を切るようなものは少なくとも買わない。できれば2万円以上のもの、という感じで探しました。

    最後に、耐久性も重要です。1年で使えなくなる、というものはあまり好きではありません。数年は使えるようなバッグを条件にしました。

    この条件で探しておりました。最終的にマスターピースにしたのですが、決めるまでに幾つかの候補があがりましたのでそれを紹介します。

    比較した商品その1 モレスキンのクラシックバッグ

    ノートのメーカーというイメージのモレスキンですが、実はバッグも出しています。私は最近まで知りませんでしたけど。検討したのはこちら。

    モレスキン バッグ クラシック バックパック

    かなりシンプルなデザインのバッグです。バックパックで軽い。PCも入る。スーツケースにキャリーオンできる。安すぎない。全部の条件に当てはまりますので、これに決めようかと真剣に考えていました。

    が、問題がありまして。それは実物を置いている店が近くに見つからなかった、ということです。バックパックは形が合わないととても疲れますので、実際に背負ってみる必要があります。ですが実物がないのでそれができません。結果としてこの商品は選べませんでした。

    あとは微妙にデザインが可愛すぎて趣味と違った、ということと、アマゾン等のレビューに「耐久性低い」という声があったことも気になりました。

    比較した商品その2 TUMI エルウッドバックパック

    TUMIのトートが重たいと文句を言いつつも、やはり頑丈さやブランドイメージは良いのでTUMIも候補に挙げていました。考えたのはこちらです。

    TUMI エルウッドバックパック

    こちらも私の考えた諸条件には全て当てはまるのですが、唯一「やたら小さい」という点だけがダメでした。こちらは実物も見たのですが、小さめのラップトップやタブレットは入りそうですが、ちょっと15インチものなどはたぶん無理。しかも背負うとあまりにも可愛すぎるサイズ感。

    クオリティーやデザインは良かったのですけれどもちょっと決めきれませんでした。

    比較した商品その3 THULE Paramount 24L

    Thuleのバックパックも考えました。こちらです。

    THULE Paramount 24L

    上部を巻いて留めるロールトップがかっこいいので、かなり惹かれました。かっこいいし、使いやすそうだし。

    とても良かったのですがただ一点だけ、キャリーオン対応の機能がないのです・・・。残念。

    キャリーオンさえできればほぼこれに決めていたのですけれどもねえ。どうしても譲れない機能でしたので、選べませんでした。

    使い心地については後日書きます

    まだ購入したばかりなので、使い心地はわかりません。しばらく使ってみてから、何か書くことがあれば書くことにします。

    2ヶ月半使っての感想

    2ヶ月半経ちました。感想です。

    • 使い勝手は悪くないです。PC入れる場所とか、マジックテープで押さえつける形だったのでどうかなあとか思いましたが、割といいです。
    • 外側のポケットは大きくていいのですが、オーガナイザーの配置はバックパックメインで使うならイマイチ。横持ちメインならいいと思います。問題は口の向き。縦持ちだと使いづらい。というか使えない。でかい外ポケットとして、折りたたみ傘とイヤホンを突っ込んでます。
    • 素材は微妙。メーカーは「ゴムライクな素材」とカッコつけていってますが、脂がつきやすかったり、決して高級感があるわけではないことから、そんなに素材として優れていそうな感じはしません。上記のネガポイントはどちらも実物を見て認識した上で買ったので、私自身は傷は浅かったですが、実物見ずに買うとイメージと違う可能性がありそうです。
    • 地味に便利なのは、ショルダーベルトの余った紐を抑えてくれる輪っかみたいなのが付いていることです。歩いていると余った部分がユラユラして邪魔になることがありますが、結構防いでくれます。
    • スーツケースへのキャリーオンも問題なく使えました。
    • ショルダーベルト同士の幅が私にはやや広かったので、ベルト同士をくっつけてくれるアタッチメントを後付けしました。あれ、名前なんというんでしたって。ベルトの先にガチャっとくっつける器具が付いてて、ショルダーベルトの幅を調節してくれるアレです。パタゴニアのを1000円くらいでアマゾンで買いました。ピッタリでした。
    • 全体にいい感じだと思いますが、素材はまあ微妙です。手の脂がついて目立つので、夏場はちょくちょく水拭きしないとカッコ悪いです。そしてそれはめんどくさい。

    こんな感じでしょうか。条件があえば、オススメはできます。

    さらに感想(2019/5/14)

    概ね全開の感想から変わってないです。痛むような素材もないし。汚れがつきやすいのはやっぱり変わりなし。特に雨が降ったあとがひどい。泥がついた後のようになる。

    形は悪くない。バックパックとしてが95%、残りがキャリーオンで使っているが、想定した通りの使い心地。

    ジッパーのつまみの部分が黒く塗られているが、それ後少しずつ剥がれてきているかもしれない。それはちょっと気になる。

    あとは何年つかえるか。正直丈夫さは感じられない。

    野村訓市のラジオ〜リスナーとのマウント合戦が面白い「antenna* Traveling Without Moving」

    野村訓市氏がパーソナリティーとなって毎週放送されているラジオ「antenna* Traveling Without Moving」。ご存知ですか?

    J-WAVEで日曜夜8時から放送されているこの番組、とてもおすすめです。面白いです。

    パーソナリティーとハガキ投稿者のマウント合戦が面白い

    この番組に対するリスナーたちの評判を読むと、「野村訓市の喋る内容が素晴らしい」という感想が多いようです。

    たしかに野村氏の話す内容は面白いです。ですが、実は彼はそれほど特別なことを言うわけではありません。カッコいい竹原的な感じといえば伝わりますか?伝わりませんか。

    面白くないわけではないものの、そこが一番美味しい部分ではない、という感じです。

    ではどこがこのラジオの面白ポイントなのか?

    それは野村訓市とハガキを送ってくるリスナーのマウント合戦です。

    野村訓市氏のことを私はもともと全然知らなかったのですが、若い頃から世界中のあちこちを旅して回った経験の持ち主だそうです。

    50カ国以上を旅したそうです。たしかにすごい。

    そして彼は今でも色々な国に行く機会が多いようです。アメリカにヨーロッパ、中東やなんかへも行っている様子。お友達にも外国人が多いようで、インターナショナルでかっこいいです。

    一方ハガキを送ってくる人はというと、そんな野村氏のことをとてもかっこいいと感じ、憧れている人々。気持ち、わかります。かっこいいんですよ、野村訓市。

    ラジオで喋る声の低音っぷり。そしていかにも英語堪能そうな胸に響かせる声の出し方。ゆったりと自信ありげな話の速度。光のさす角度。

    写真を見ても、メガネが似合うヒゲのかっこい男の中の男。憧れます。

    さて、リスナーの中にはそういう憧れを抱きつつ、ハガキを送ってくる人がいます。そのハガキを読んで、それに野村氏がコメントするのがこの番組の人気パートの一つになってます。(いわゆるフツオタコーナーなんですけどね)

    さて、リスナーが送るハガキには、いくつかのセオリーがあります。

    それは決まりになっているわけではないものの、自然とみんながほとんど同じフォーマットで送ってくるというような、型や様式のようなものです。

    例えばこんな感じ。(注意:これは実際の便りではなく、私のイメージによる創作です)

    野村さん、こんばんは。毎週日曜の夜になると、お気に入りのソファーに深く腰掛けながら、野村さんのラジオに耳を傾けています。素敵な音楽と野村さんの話が、このぐらいの時間にはとても心地よいです。

    さて先月、ニューヨークのブルックリンを訪ねてきました。数年前は仕事で頻繁にニューヨークに訪れてきましたが、このところはしばらくヨーロッパへの出張が続いていたので、久しぶりのニューヨークでした。

    ニューヨーカーたちは、相変わらず忙しそうにしていて、それでいて余裕のあるような表情で、独特の空気をとても懐かしく思いました。

    今回は、向こうで個展を開く友人に会うためにニューヨークに行ったのですが、彼女にお土産として持って行った切子のグラスを渡すと、日本のことを懐かしく感じたようで、彼女は涙を流して喜んでくれました。

    訓一さんは、海外にいるときに何を見ると日本のことを思い出して懐かしいと感じますか?

    曲のリクエストは、ハロルド・オスバルディアのバック・ザ・ロールアウトをお願いします。

    大半のハガキはこんな感じの内容です。

    まず冒頭で、野村訓市のラジオの良さを理解できていることを、しっかりと述べます。上のサンプルで言うところの「素敵な音楽と野村さんの話が心地よい」にあたる部分ですね。ここはとても重要です。

    事実、このラジオで流れる曲は基本的にどれもかっこいいですし、野村訓市もめちゃくちゃかっこいいのです。リスナーとしては、それに遅れたくないのです。ついていけていることを、きちんとアピールしなければなりません。ですから出だしは重要です。

    ラジオの良さに対する理解をしっかりとアピールした上で、”自分の直近の海外経験の話“をします。

    今回の場合「先月ニューヨークに行ってきた」にあたります。

    しかし、ただニューヨークに行ってきた、ぐらいでは十分ではありません。海外に行ってきた程度のことはこのラジオの世界では当たり前だからです。補強しなければなりません。

    ですからこの例では「昔は仕事で頻繁にニューヨークに行っていた」ことを付け加えた上に、「最近ではヨーロッパによく行っている」ことを加えておきました。だからこそ、久しぶりに行ったニューヨークが「懐かしい」のです。

    頻度という意味では、これぐらいにしておけば、なんとか戦えます。

    しかし、なぜ今回ニューヨークに行ったのか、も語っておかねばなりません。ただニューヨークに遊びに行ってきました、では弱いからです。

    そこで「向こうに住む友人」をくわえておきました。しかもその友人は、なんのかはわかりませんが個展を開くような人です。アートなんだかなんだかはともかく、「向こうで個展」が大事なのです。

    そんなステキな友達がいて、その友達に会うためにわざわざニューヨークに行く。これだけ情報を入れておけば、十分戦えそうです。

    その友達にプレゼントを渡すわけですが、ここで注意が必要なのは、全部をかっこよくしないことです。ですから、少し最先端ではない感じの「切子のグラス」をプレゼントとして渡します。崩しによるバランスですね。

    さて、これで整いました。あとは訓市さんに質問を投げかけるだけです。ぶっちゃけ質問の内容はなんでもいいのです。今回は「何によって海外にいるときに日本が懐かしくなりますか」が質問ですが、別に他の質問でもOKです。友達に会いに行くことありますか?とか、ニューヨークどうですか?とか、ご飯はパン派ですか肉派ですか?とか、あれ最近どうなってます?ぐらいでも可です。

    最後に曲のリクエストをして終わりです。できるだけ聞いたことがないアーティストの聞いたことのない曲が理想的です。本当にそれ知ってんの?ぐらいのものであるほど、様式美を感じられます。なお、上記のハロルド・オスバルディアで調べても何も情報は出てきませんのでご注意ください。

    これが、このラジオ番組に送られてくる大抵のお便りの基本形になります。

    ではこの質問に対して野村訓市はどう返すのか。

    普通の人ではこれに上手く切り返すのは苦労します。先月ニューヨークになんて行ってませんし、昔そんなにニューヨークに馴染んでたりもしません。海外に友達もいませんし、切子も渡しません。どうするのか。

    野村訓市の返しです。(注意:イメージです!)

    お便りありがとうございます。

    久しぶりのニューヨークですか。いいですよね。私も先週ブルックリンから帰ってきたのですが、懐かしかったです。

    友達が個展を開くそうですが、なんの個展でしょうか。個展と聞いて、仲良しのジョー・スティーブンスンJrと一緒に写真の展覧会を開いた時のことを思い出しました。といっても、覚えているのは連日朝方までジョーと一緒に飲んでいて、個展の期間中ずっと二日酔いだった事ぐらいなのですが。

    さて、旅先で日本を思い出すのはどんなときか、という質問ですが、結構いろいろ思い出します。

    キューバに行った時は、ホテルの窓から見えた女性二人が道端で話し込んでいるのをみて、ふと日本の井戸端会議をしている女性たちを思い出したり、ボスニアではただ空を眺めた時に子供の頃に見た青空をふいに思い出したり、さまざまなものをみて日本を思い出してしまいますね。

    リクエストのバック・ザ・ロールアウトはすでに一度かけてしまっているので、ハロルド・オスバルディアの娘の別の曲、メアリーをかけたいと思います。この曲もいい曲です。

    ざっとこんな感じでしょうか。

    まず、先月ニューヨークに行ってきたリスナーに対して、野村氏はなんと「先週もどってきたばかり」という、直球の返しをします。

    そんなことがあるのか、と思いたくなりますが、それがあるのが野村訓市です。あるんです。

    そして、友達が個展を開くことに対しては、自分が開いた展覧会をぶつけるとともに、誰か知らないけどきっと有名なアーティストと一緒にやったという追加弾まで打ち込みます。誰ですか、ジョー・スティーブンスンJrって。

    容赦ありません。

    しかし、これではただかっこいいだけ。カッコイイだけでは逆にダサいのです。

    ですから、「酒ばっか飲んでて二日酔いの記憶しかない」と、崩してきます。これがかっこいい。下戸にはできない芸当です。

    続く質問への返しも完璧です。

    どんな時に日本のことを思い出すか尋ねられて、まずみんながあまり訪れてないであろう国を挙げます。

    リスナーはヨーロッパによく行っている、と書いています。きっとここでいうヨーロッパは、イタリアだとかイギリスだとかドイツだとかの、メジャーな国でしょう。このラジオのリスナーなら、もっとマイナーな国に行っていたなら、必ずそう書いているはずです。

    そこへ野村氏は、キューバとボスニアで返します。

    一般的な仕事の出張で、キューバとボスニアに行くことはすくないでしょうから、ヨーロッパ出張ではとても敵いません。

    しかもです。ホテルの窓から見た女性の会話の様子とか、ふと見上げた空とか、いい歌の歌詞かと突っ込みたくなるほど素敵な光景。それを見て、日本を思い出すのです。最高です。

    ラストのリクエストにも手厳しい。この番組では、一度流した曲は二度と流さないという鉄の掟があります。

    つまり、こんなに聞いたことの無いようなアーティストの曲であっても、それはすでに流したよと軽くかわします。

    そして、ハロルド・ノンバトリアム(でしたっけ?)の娘の曲で返す!という一分の隙もない返球をするのです。

    いかがでしょう。野村訓市に憧れるリスナーが、彼に追いつくために精一杯投げかけた情報と質問に対して、いともあっさりとその上の上をいく回答で野村訓市のスゴさを表すこの感じ。

    面白さが伝わりましたでしょうか。

    これが面白くなるのは、なにより野村氏が基本的にとにかくかっこいいからです。隙がない。

    そしてそれに相対するリスナーも、普通に聞けば結構すごいインターナショナルなかっこいい人たちのはずなのに、やすやすと蹴散らされるこの状況。

    最高です。

    必ず一度、聞いてみてください。日曜夜8時、J-WAVEで。

    「マーケティング」の定義、比べてみました

    マーケティングという言葉の定義は、人によって違います。

    本当は一つでなければならないのですが、残念ながらいろいろな意味で使われてしまっているのが実情です。

    定義が定まらないならマーケティングという言葉を使わなければよいのですが、そうもいきません。ですので、みなさんがどういう意味で定義しているかを簡単にまとめてみました。

    お客様に価値を提供して利益を得ることと定義しているケース

    グーグルで「マーケティングとは」で検索すると上位に出てくるのがこのページです。

    ここでの定義は相当わかりやすいので、とりあえず日本人でマーケティングに携わる仕事をするなら、この意味で捉えておくと間違い無いと思います。(とはいえ、この定義に従えば、マーケティングに携わらない仕事、というのは実際には存在しないわけですが・・・。)

    マーケティングとは?10分でわかるマーケティング入門

    このサイトでは、

    マーケティングとは、「お客様に価値を提供してお金をいただくこと」

    ・・・と定義しつつも、マーケティングの基本用語として以下の4つをあげながらわかりやすく説明してくれています。

    1) ベネフィット
    2) 差別化と強み
    3) セグメンテーションとターゲティング
    4) 4Pもう少し詳しく説明してくれています。

    世の中の人がこれと同じ意味合いでマーケティングという単語を使えるようになるとどれだけ良いだろうと頃の底から思います。色々読んで勉強してもよくわからないという人は、ぜひ上のページをご覧ください。かなりすっきり整理されると思います。

    Wikipediaを見てみますと、やはりこちらも上記と同様の定義になっています。

    マーケティング

    マーケティングmarketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。

    あ、でも顧客ニーズに応えることは書いてありますが、それによって利益を得ること、という定義は含まれていないのですね。

    私自身は、顧客ニーズに答えてそれを利益につなげること、という後半までが入っていることが重要だと思っているのですが、「顧客に対して・・・」という考え方が加わっているという点で共通しています。

    顧客がすっぽり抜け落ちている定義になっているケース

    続いてはこちらです。

    今さら聞けない「マーケティングとは何か?」基礎から解説

    「ビジネスにおいてマーケティングは重要」という、若干首をかしげてしまうような一文で始まるこちらのサイト。読み進めてみても、やっぱり傾げた首が戻せません。

    冒頭では、次のようにマーケティングについて語ってくれます。

    マーケティングの定義を、市場調査や商品、サービスのプロモーションのことだとイメージされる人がいますが、それらはマーケティングの機能の一部を指すものに過ぎません。

    ここまでは「そうだ!そうだ!いいぞ!」という感じです。そうなのです。すぐにプロモーションと勘違いしている人が山ほどいるのがマーケティングなのです。この誤解を解かなければ話にならないので、とてもいい導入です。

    つづけて日本マーケティング協会による次の定義を引用しています。

    企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である

    これを「難しくて理解しにくいかもしれない」と心配してくれる上記サイト。たしかにわかりやすい定義では無いので、噛み砕いてくれると嬉しいかもしれない。そう期待していると、出てくるのが以下の言葉です。

    もっとシンプルでわかりやすく表現すると、「売れる仕組み」「儲かり続ける仕組み」と言えます。

    ・・・いや、そう説明するから「プロモーション」と勘違いされるのでしょうが!

    マーケティングを説明するときに「顧客」とか「お客様」といった言葉を省いてしまうと、「売る」が目立ちすぎてしまって、それが勘違いを生むのです。

    「売れる仕組み」がマーケティングなのか?違います。上の例で言えば、「お客様に価値を提供して利益を得ること」です。あるいは、「お客様のニーズに応えることによって、利益を得ること」とも言えるかもしれません。

    簡単に説明しようとするのはいいのですが、「顧客」とか「お客様」を省いてマーケティングを説明しようとするのは相当危険です。

    ですので、こちらのサイトの「マーケティングとは売れる仕組みである」という考え方は、個人的には全く賛同できません。

    ちなみに以下のページでも同様です。

    マーケティングとは何か?その意味を知ろう

    なんだかんだと色々語った上で、

    マーケティングとは、「儲け続ける仕組みを作ること」。

    としています。いやー、それでいいのかなーと思ってしまいますね。おそらく、儲け続ける、の「続ける」の部分があることで、顧客に価値提供できていないと儲け続けられないので顧客のことに敢えて触れていない、みたいなことを言われそうですが、それは違うのでは?と感じます・・・。

    一部の活動に狭めた定義のケース

    続いての例を見てみます。

    マーケティングとは何か~前編~

    途中までは、日本マーケティング協会の定義を掲載したりして、いい感じに来ているのですが、途中でおかしな方向になってしまいます。

    ただ、そういわれてもピンとこない方もおられるはずなので、当塾ではマーケティングとはどういうもので、どう進めていくものなのかについて、

    • 市場調査
    • データの精査
    • 商品企画・販売方法の決定
    • 来店客の反応・満足度調査

    という4段階に分け、以下でそれぞれの概要と進め方について解説をいたします。

    これは一見すると企業でいうところの「マーケティング業務」に近づいてきているため、それっぽい感じがします。

    ですが、実際にはそうではありません。例えば「セールス」。セールスは、こちらの定義では漏れてしまっています。ですがセールスも、れっきとしたマーケティングの一部であるはずです。

    が、こちらではそれを省いた形でマーケティングを定義しています。

     

    個人的には1番目のを推します

     

     

    カロリーメイトを崩さずに袋を開ける(ちなみにビスコも同じ)

    カロリーメイトの袋を開けるとき、カロリーメイト本体が袋に当たって必ず崩れるので困っていた。たいてい端っこが欠けてしまっていて、残念な気持ちになる。

    なんとしても崩さずに完全な状態で食べたい。その強い想いのもと、2週間に渡る研究を経て、とうとう本体を崩すことなく袋を開ける方法を見つけたので、ここに紹介する。

    ちなみに、以下のようなサイトはもちろん見た。

    カロリーメイトの開け方革命。ついに私はたどり着いた。

    この方法も何度か試したが、ほとんど成功しなかった。本当に毎回このやりかたでこの人は無事に開けられているのか、疑問だ。

    今回私が編み出した小技を使うことで、上記の方法と比べてカロリーメイト崩壊率が10分の1程度に下がる(パペロト調べ)。3日の練習の末、私は現在では崩れてないカロリーメイトをほぼ確実に口に運べるようになった。ぜひ試していただきたい。

    方法:開け口の重なっているところの片方だけを切り裂いて開ける

    方法はいたって簡単だ。

    オープンと印刷されている箇所を下に引き裂いて開けるのは同じ。

    ただ一つ違うのは、重なっている二枚をつまむのではなくて、二枚を開きわけて一枚だけをつまんで下に引き裂くことだけだ。

    まず、箱から取り出す。

    そして袋の端の二枚重なっているところを・・・

    矢印のように左右に軽く引っ張って、開き分ける。

    そして開いたうちの片方だけをつまんで、ゆっくり引き裂く。

    するとこの通り。

    オープンと書いてあるところをただ引っ張ると、そろ引っ張った箇所が内側に巻き込まれて、カロリーメイト本体を傷つけてしまう。

    それを防ぐために、切り裂く部分を狭くして、本体を傷つけてしまっていた部分を減らすことによって、崩壊リスクを下げるのだ。

    ぜひこの小技、試してみていただきたい。

    そして、全く崩れていないカロリーメイトをしっかりと味わっていただきたい。崩れていても崩れていなくても、その味が全く変わらないことに、きっと驚くはずだ。

    ちなみに、ビスコも全く同じ方法でうまく開けられる。試してみてほしい。

    ジュネーブ留学記(5)レストランで山盛りサラダの悲しい記憶

    留学中は、大学から幸運なことに奨学金をもらえていた。たしか月に1400スイスフランぐらい。当時1スイスフランが90円程度だったので、12万円ちょっとの金額だ。

    学生寮の家賃が8万円程度だったと記憶している。ほかに固定費はなかったから、差し引いて手元に残るのは4万円程度だ。

    日本で一人暮らしをして学生時代に4万で暮らせと言われれば、私の暮らし方だとそんなに難しくはない。何しろ私はお金を使わない。

    しかしそこはスイス。甘くなかった。大抵のものが日本より高い。

    例えばマックでハンバーガーのセットを頼むとする。

    当時はまだマックが価格競争から抜け出せていない時期だったから、日本では特に安くて、ハンバーガーのベーシックなセットで350円くらいだったように記憶している。

    それがスイスではいくらだったかというと、1000円以上だ。マックなら大丈夫だろうと思ってふらっと入った私は、メニューを見るなりクルリと回って帰ったことをよく覚えている。

    だから、スーパーで安いものを探して食べるのが日常になる。

    しかしながら、寮のキッチンが共有で、潔癖症である上にコミュニケーションが取れない状況に陥っていた私にとっては、手の込んだ自炊を続けることは難しかった。

    使えるのは、自室にあるティファールもどきの電気ポットと、キッチンに一瞬だけ入ることを覚悟すれば使える電子レンジ。これだけだ。

    でも電子レンジを使うと短い時間でも他の寮生に会う。出来るだけ私は寮で人と会うことを避けたかった。

    包丁などを使おうとすると、キッチンに長居することになるのでもっと難しい。同じ理由で火も使えない。相当私は精神的に弱っていたのだなあと改めて思う。

    さて、いろいろ考えて、最終的に私が落ち着いたのは、トルティーヤだった。

    トルティーヤの皮がなんだかいつも安かった。10枚入りで100円くらい。これなら買える。

    そしてスーパーのミグロに行けばソーセージなども結構安く買えた。これに安ーいチリソースみたいなのを加える。トマト入ってるから、これで野菜をとったことにできる。気分の問題だ。

    トルティーヤの皮に、電気ケトルで温めたソーセージをいれて、そこにチリソースをかける。

    これを毎日とは言わないが、年がら年中食べていた。

    案外うまいのだ。チリソースだから辛味があって食欲も湧く。ソーセージも美味しいし、トルティーヤの皮もいける。

    時には千切りキャベツを挟んだりもしてみた。これだけでもヘルシー感が増して嬉しかった。

    時には朝昼晩とすべてその適当トルティーヤになることもあったが、朝食はミューズリを食べることが多かったようにも思う。ミューズリについてはまた別に書く。

    さて、そうして我が家の看板メニューに躍り出たトルティーヤは、簡単で安くて美味しい。それはよいのだが、何しろ年中食べているので、いずれはやっぱり飽きる。

    かといって自炊もできない。

    だから、月に一度だけ、外食をした。

    ジュネーブ駅前にマノールというデパートがあった。高級デパートではなく、比較的親しみやすい感じのデパートだった。

    その一階に、レストランが入っていた。そのレストランには、サラダバーがあり、そして素晴らしいことにサラダバーだけでも注文できるのだ。

    皿一枚あたりで価格が決まっていて、そこに野菜だとかパスタだとか、運が良ければ肉なども入れることができる。

    大きい皿は1500円くらい。中くらいだと1000円ちょっと。一番小さい皿はたしか700円くらいだった。

    この一番小さい皿を私は選ぶ。そしてそのさらに野菜、パスタ、ハムや肉などを盛るのだ。そう、載せるのではない。文字通り、盛る。山盛りだ。

    皿は平皿だから、盛りにくい。すぐにはみ出そうになるが、それをなんとか押さえ込んで、盛れるだけ盛る。

    たくさん盛るためには安定感が必要だ。土台を作らなければうまく盛れない。

    まず下側に重さのあるマカロニとかを敷き詰める。さらに満遍なく敷き詰めたら、マカロニとマカロニの隙間を埋めるように細切れになったハムのようなものを押し込む。

    そしてもう一度マカロニを載せる。炭水化物が欲しいから多めのパスタは大切だ。そしてまたハム的なものを乗せてから、最後に野菜をこぼれないように載せる。これでもかというくらいに、載せる。

    山盛りサラダの出来上がりだ。

    レジで店員が私の山盛りサラダを見て、やるせ無い表情をしていたのを思い出す。

    情けなかったが、しかしこのサラダが美味しかった。700円は当時の私には大金だが、トルティーヤを連日食べている私には最高だった。

    思い出のサラダだが、グーグルで見る限りではこの店は無くなってしまっているらしい。寂しい。