アメリを久しぶりに見たので。音へのこだわりがすごい。

Netflixがいいのは、昔好きだった映画を久々に見られることかもしれない。おそらくオーシャンズ8を見たからではないかと思うが、唐突にアメリがオススメされてきた。DVDも持っていたし、かつてはVHSでも持っていたからまさに擦り切れるほど見た。

ストーリーはもちろん好きだし、俳優たちもいいが何よりいいのは音楽だ。Yan Tiersenの曲がぴったりきている。この人の名前の読み方はヤン・ティエルセンであっているのだろうか。アメリのサントラも相当に聞き込んだが実は知らない。

久々に見てみると、音の演出にすごく凝って作られた映画なのだなと強く感じた。

まず冒頭の子供の頃のアメリが遊ぶイントロ。紙テープをふうっと吹いて飛ばすカットではぱらぱらというかカサカサというかなんとも言えない心地よい音がする。あるいは大人になったアメリが自室で軽商品の蓋を落としてしまうシーン。蓋が転がって剥がしてしまうタイルを外すときの音、そこに手を突っ込んで奥の間を取り出すときの引っ張るような音、そして間を開けた直後に流れるYan Tiersenの曲。どれもがとても良い気分にさせてくれる。ニノと出会って子供の頃に鏡遊びをしていたときの音もそうだ。肝になるシーンでは、重要な要素にはどれにも小気味の良い音が加えられて、やや大げさな感じもするもののそれがこの映画らしい味を生み出している。

登場人物が好きなことを表すカットでも一つ一つ良い音が加えられている。同僚の好きなことは指を鳴らすこと。売店の女は喘息の薬を使っているがこれも良い音を立てる。ストーカー男はプチプチを潰すのが好きだし、アメリが好きなクレームブリュレの表面を壊す時も良い音がなるし、豆の中に手を突っ込む時も気持ちの良い音がなる。アメリの友達が好きなのは猫に水をやる時に器を床に置くとなる音だ。どれも良い糞意味を生み出す。

それ以外にも音を生かした場面はたくさんある。ドミニク・ブルドトーとドミニク・ブルトドー。ドミニク・ブルドトーの棺が階段から降りてくる時の音。どれもが印象的に残っている。

そういえば昔好きな映画の音声だけを録音して眠る時に聞いていたことがある。不思議なことに面白い映画は音声だけを聞いていてもとても面白いのだった。それが聞き取れない言語のも載っであっても、音楽の鳴るタイミングやセリフの音、それらがとても良いバランスで配置されていて、内容がわからなくても長く聞いていられるのだった。

アメリでは音声だけで聴くというのには試したことがなかったが、この映画も多分音だけで楽しめる映画なのではないかと思う。

挨拶できない大人の作り方

私は諦めるつもりありません。だってたった一言でちょっといい気分になってもらえるじゃないですか、挨拶って。ただ一言いうだけですよ。それも短い言葉です。別に満面の笑みで言わなくてもいいんです。少しくらいしかめっ面でもいい。まあできればニコッとして、それでおはようございますって言ってもらえれば一番いいですけど、でもいいんです。とりあえず一言言えばいいんです。おはようございまーす、とか、失礼しまーすとか。ハキハキしてなくてもいいし、一応聞こえればそれで十分。挨拶したってことが大切なんです。それだけで、相手はちょっと気分がいいんです。それができない人がいるんですよね。私はしてますよ。私はしてますけど、ほら、あちらからね。あちらからきちんとした挨拶が返ってこないというか、きちんとしてない挨拶も返ってこないというか。ただ目があって、その目が「どうも」といってるわけでもなさそうな目で。要するに無視されてるわけなんですけど。

どうしてでしょうね、結構な負担なんですかね、ちょっと口を開いておはようございますって言うのは。おはよう、だったらまだ少しはいいのかな。ございます、が負担なのですかね。濁音かしら。濁音が入ってるから、ちょっと言いたくないなとお思いになるのでしょうか。ありがとうございます、も考えてみたら濁音が入ってますね。ありがとう、なら言えるのかも。そうかも、濁音かも!あ、でも「失礼します」には、入ってないか。こんにちは、にもないですね。うーん。

いえ、私は続けますよ、挨拶は。とってもいいでしょう、挨拶。簡単だし、相手にもいい気持ちになってもらえるし、自分も気持ちがいいし。でもねえ、ほら。まあこうしてなんども続くとねえ。それはまあ多少は嫌な気持ちになったりするっていつか、腹がたつとまではいきませんけど。ねえ。いえ、私は続けるつもりですよ、挨拶。ええ、一応はですけど。

ヒロシマチェアレビュー 座り心地はいまいち

マルニ木工のヒロシマチェアを2019年に購入した。2022年現在もまだ使っている。

Hiroshima Chair

ビーチのオイル仕上げ。ずいぶん迷ったが、勢いもあって購入した。

この椅子、見た目だけでなくその座り心地がかなり高く評価されている。実際のところはどうだろうか。

結論から言うと、座り心地は過大評価だと思っている。確かに見た目は素晴らしい。部屋にあると格好がつく。しかし座り心地は、決して良いとは言えない。むしろ悪い。

買った当初はとてもうれしくて感動していた。マルニ木工からダイレクトに買おうとはじめは思っていたところ、無印良品にも取り扱いがあることを知り良品週間に購入。10パーセント引き。マルニ木工で買うと新品はそんなに安くしてもらえないので、無印で買うのがおすすめ。渋谷店や、銀座の旗艦店にも取り扱いがありそうだけれども、ぜひご自身でお調べ下さい。

価格は102,000円の10パーセント引き。私にとっては安い買い物ではない。

安い買い物ではないのに、冒頭に書いた通り座り心地が微妙なので、購入後しばらくは結構後悔していた。今も若干他のにすればよかったかなと思っている。今とはなっては仕方がない。

買う前にさんざん試しに座ってみたにもかかわらず大変に残念な結果だ。

どこに問題があるかというと、それは座面の高さだ。私は身長170センチで、足が長い方ではない。そうすると、座面がやや高く感じる。

座面が高いだけならそれほどまでには問題はなかったかもしれない。座面が高くても座り心地がいい椅子はたくさんある。しかしヒロシマチェアはそうではない。私が思うに、ヒロシマチェアは座り心地にもこだわっているのだろうけれども、それよりもむしろ見た目にとことんこだわってデザインされている。デザイナーやメーカーは、いや座り心地にも同じくらいこだわっている!というだろうが、ユーザーとしては否定したい。

特に問題なのは、座面前側の角の部分である。座面の太ももが当たるところだ。ここが極めて鋭く仕上げられているのだ。上の写真をご覧いただくとわかると思う。直角よりも鋭角。丸く削られておらず、尖っている。

長く座っていると、この部分が太ももの裏側に刺さる。短い時間だけ座るなら、問題ないのかもしれない。しかし我が家はソファをなくしてダイニングで長くすごく暮らしを選んだので、この椅子に長く座ることになる。(その後ソファーを買いました。すみません。耐えられませんでした。)長く座れば座るほど座面が私の裏腿を突き刺してくる。最初の日などは裏腿の筋のところに青あざができるほどだった。

座り心地を十分確かめて買ったつもりだったのに、高い椅子なのに、いざ座ったら裏腿に青あざができるとは・・・。

おとなしくYチェアにしておけばよかった。そうも思ったがもう遅い。買ってしまったのだからなんとか付き合わなければならない。とりあえず今の所はイケアで買ったクッションを乗せてしのいでいる。かっこいい椅子を買ったのに、それにクッションを乗せて座らなければならないとは情けない限りではあるが、座ってご飯を食べたり本を読んだりしたいので我慢して座っているし、そして今こうしてパソコンを開いてこの文章を書いていたりしているのだ。

今から購入を考えている方へ。長時間座る予定なら、張り座をぜひ検討していただきたい。座面も柔らかいし、角の部分も裏モモを痛めないし、きっと幸せな椅子ライフが過ごせるだろうと思う。板座はやめておくことをおすすめする。とても強く・・・。

ベンチ収納にはイケアのプラッツァがちょうどいい

部屋が狭いとベンチ収納が便利だ。座る場所を作りながら、収納スペースも作れるのでたいへん助かる。

しかしベンチ収納のニーズはあまり高くないのか知らないが、なかなかいいものが見つからずずっと困っていた。いろいろと探し回った結果、イケアのプラッツァに落ち着いた。

プラッツァは割と新しいシリーズらしい。買う前に結構調べたが、あまり役立つ情報は出てこなかった。特にベンチ収納としての使い方ではほとんど情報が出てこない。

プラッツァがベンチ収納として使えるということは、イケアの店舗での展示を見て知ったので、決して裏技的な使い方ではないのだろうと思う。だがあまり知られていないし、そこまでプッシュされている感じもない。やはり需要がないのか。

プラッツァをベンチ収納として使う場合は、別売りの天板が必要になる。うちでは幅80センチ、奥行き40センチ、高さ40センチのフレームを買って、それにスピルリナみたいな名前のワークトップをつけている。全部白だ。

もともと探していたベンチ収納は上に開く蓋つきのものだったが、プラッツァではそれは難しい。横に開く扉しかつけられない。それだと不便だと思ったので、扉はつけなかった。横はそのまま棚的に扉をつけずに使っている。

このベンチ収納を2つ並べている。扉がないので中に入れているものは見えるから、多少ガチャガチャして見える。これは仕方がない。なにしろイケアだ。とっても安い。他で見たベンチ収納よりもかなり安くついたし、それでいて品物そのものの見た目も悪くはない。よい買い物をした。

シンガポール旅行の計画記録(シンガポールとビンタン島)

シンガポール旅行を計画している。夫婦+小学生の子供の三人旅。

飛行機は大人一人分はマイルを使って安く上げる。子供は元の価格が安いので、マイルを使わずに購入することにした。最近マイルのレートが悪くなったらしく、JALで1マイル1円くらいの感じ。最低でも2円くらいからのレートで使おう!みたいなことがマイラーたちのブログ等では書かれているようだが、そうは行かなくなったのか。マイルで安く行こうとしている一方で、細かく考えてると機を逃すのでエイっと予約。でも昔はもっと良かったと聞けば、羨ましくはなるのが悲しい。

夏なので、そこそこチケットは高い。ひとり数万円アンド燃油サーチャージ。この燃油サーチャージというのがいつも意味がわからない。サーにチャージだから、燃油代の上乗せ分です、と理解している。正しいかは知らない。調べたが忘れた。燃油代の上乗せ分と言われると、実際は勝手にそう理解しているわけだが、気に入らない。気に入らなくても発生するので、支払う。支払うが気に入らないものは気に入らない。ループアンドループ。

本当はもちろんビジネスクラスがいいが、選択肢に入らない。プレエコでももちろん良いが、これも同様に選択肢に入らない入らない。エコノミーも素敵だ。

夕方に成田を出て、ど深夜にシンガポールに着く。子供大丈夫か、とは思うが、本人も乗り気だしとりあえず試してみるしかないのだ。

夜中の1時前についたらトランジットホテルで一泊して、朝イチでフェリー乗り場に行ってビンタン島に乗り込むプランだ。季節によってはフェリーが揺れるらしい。フェリーが揺れると人は船酔いを起こす。船酔いを起こすと気持ち悪くなって、最悪の場合は最悪なことが起こる。

私たちが行くのは夏だ。シンガポールは夏は雨季ではない。フェリーが揺れるのは特に雨季なのだという。であればおそらくそれほど船は揺れないはず。これが私の希望をふんだんに盛り込んだ予測だ。だが私はそれなりに慎重なので、酔い止め薬を用意して事前にそれを飲み、そして船に乗りこむつもりなのである。酔い止めを飲むと大抵の場合とても眠たくなるものだ。だがその日私たちはきっととても眠たいはずだ。なぜなら深夜に着いたばかりなのに早朝から起き出しているはずだからだ。眠たいところに船酔いを飲んで眠たくなるなら好都合。フェリーで眠れば良い。1時間なんてあっという間だろう。

ちなみにこのフェリーには、ファーストクラスが用意されているらしい。ビンタン島はインドネシアなので入国手続きが求められるが、それを代わりにやってくれたり、フェリー乗り場にラウンジがあったりと至れり尽くせりなのがこのファーストクラスなのだ。そしてそれには余計に金がかかる。だから私たちは酔い止め薬を飲んでしっかり眠ることによって、一般客としてやり過ごすとを予定しているわけである。

ビンタン島での宿はまだ決まってない。一応予約はしてあるが、そこに泊まるかは分からない。なにしろ評判が良いところはとても高額だ。それ以外は、それほど安いわけではないのに、あまりいい体験をしたという評判をまだ聞かない。値段が安くて良いところは、フェリー乗り場からたいそう離れた新しいホテルくらいのようだ。ところで私たちはビンタン島には一泊しかしない。一泊しかしないのはそもそもリゾート慣れしていない私たちがビンタン島を楽しめるかどうか自信がないし、加えて虫や自然がどちらかといえばむしろ嫌いな方なので、すぐに帰りたくなってしまうかもしれないからだ。そんな嗜好なのになぜビンタン島に行くのかと問われれば、それは明らかだ。試してみねば分からないからだ。やってみれば案外楽しいかもしれない。たとえば以前シンガポールに仕事できた時には、同僚に誘われてドリアンを食べに行った。ドリアンキャンディは食べたことがあった私は、そのキャンディがあまりにもアレだったので最初は正直にいうとドリアンにトライすることは嫌だったわけだが、でも試してみなければ分からない。美味しいかもしれない。だから食べた。果たしてそれはとても美味しかった。また食べたい。あのドリアンうまかったな。一緒に食べたライチも悪くなかった。

だからリゾートで虫とかトカゲとかを見るのももしかしたら楽しいかもしれない。私はビンタン島に泊まる。とは言っても、油断は禁物だ。一週間ここにいると決めて全然トカゲ見ても嬉しくなかったとかいう普通の反応だった場合帰ろうにも帰れない。それは避けたい。だから一泊だ。これでよい。

さて、一泊したらすぐにシンガポールに戻るのだ。シティ派の私たちはシティを必要としている。しかしシティはシティで暑かったりいろいろあるし、小学生が楽しめるか分からないので、まずはユニバーサルスタジオに行く。ベタなのがいい。そこでトランスフォーマーに乗ったり、恐竜眺めたり、映画作ってる雰囲気を感じたりするのだ。今のところ子供はトランスフォーマーに興味はないし、マダガスカルも途中で飽きてたし、恐竜は怖いがまだ時間はある。何事も挑戦である。

ユニバーサルスタジオでしこたま遊んだら、たぶん疲れる。疲れたらゆっくりしたい。そこでよいホテルが必要だ。一応予約はしてあるが、これもまだ確定ではない。シンガポールはなにしろホテルが高い。そしてめちゃめちゃ狭い。どのホテルも決め手にかく。

たとえばマリーナベイサンズはどうか。なるほど屋上のプールは楽しそうだ。シンガポールに行くといえば「マリーナベイサンズに泊まるの?」と皆が聞く。マーライオンよりもわかりやすいアイコンであり象徴だ。しかしよしここに決めた!ともいかない。まず高いし、なんか今更感があるのも否めない。いや、正直なところ高いことが一番の理由だ。

では他はどうだ。よいホテルは似たような価格になる。たしかにここらに泊まれば楽しいが、ここで宿泊費にお金を使いすぎると次回の旅行が遠くなる。だから中級ホテル程度を選びたい。しかしこれが難しい。とにかく狭い。ノボテル、ホリデイイン、ホテルジェンタングリンなどで考えているが、やはり決め手にかく。そしてまだ決めきれてない。

食べ物はどうするか。ドリアンも食べたいが、それは後回しだ。まずご飯をちゃんと食べたい。チリクラブとかも食べるつもりだが、しかし子供はうまいのかあれは。もっと食べやすいものが良いようにも思う。ホテルの朝食が一番良かった、なんてことはよく起こることだ。しかし挑戦も求められる。地元のものを、高いものもやすいものも含めていろいろと試してみるべきなのだ。まだ勉強中である。

子どもにほぼ毎晩オリジナルのストーリーをアドリブで聞かせてきた中での気づき

小学生一年生の息子に、この半年ほどほぼ毎晩オリジナルのストーリーをアドリブで話してやってきました。

寝かしつける時に、15分くらいで話し終えられる内容に抑えて話します。

はじめはその日限りのつもりで始めたのですが、次の日ももやってくれと息子にせがまれて、その結果ほぼ毎晩やることになってしまいました。お話を聞かせないと寝てくれない状態になっています。

毎晩となると正直なところ結構辛いです。また話を考える時間か・・・とやや暗い気持ちにもなります。しかし自分自信の訓練にもなる思って、頑張って続けています。子どもも喜ぶし、いずれ思い出にもなるかもしれません。それに、親子の関係性が強くなるんではないだろうか、という確証はないながらも期待をしております。

私の即興お話のやり方

だいたいうちでは9時までに眠りにつかせたいので、8時半ごろには布団に行きます。

そこで二人で横になって、まずは私が話を考える時間をもらいます。だいたい5分くらい。

その間、息子は布団で待ちます。ここで寝たりしてくれると実は楽なのですが、そんなラッキーは今までのところ起きておりません。

まずはざっくりしたメインモチーフと、オチを考えます。それを、いつも使っている設定テンプレートに落とし込みます。

例えば、へんなトイレがあったとします。そのトイレを使うと奇妙なことが起こる。起こるイベントをざっくり決めます。発生するイベントは、何かしらの困りごとです。困りごとを考えると同時に、どうやってそれを解決するかを決めておきます。いわばオチです。

ここまで考えたら大まかな道筋はできたことになるので、話し始めます。あとは適当につなげばいいだけです。

スタートとオチをすぐに思いつけるかが鍵

考えながら話し、話しながら考えることになるので、

すぐネタが尽きるので、フォーマットを作った

はじめのうちは、毎回新しいタイプの話を作っては話してやっていました。

しかし、

僕のサンタはスーツを着て、玄関からやってきた

幼稚園児だったか、あるいはもう小学生に上がっていたか。いずれにせよまだ幼かったある日の夕方、僕は父と2人で居間にいてテレビを見ていた。

不意に父は「誰か来た」と言って立ち上がった。彼は居間を出て、玄関へ向かったらしい。私はそのまま居間にいて、テレビを見ていた。すると玄関から父の声が聞こえてきた。

「ああ、どうもこんにちは」

大きな声で挨拶をしている。誰か知り合いが来たらしかった。父の声だけが聞こえてくる。

「そうですか!それはそれはありがとうございます。すみません、どうも。ええ、それでは。」

といったようなことを、居間からは姿の見えない来客とひとしきり話してから玄関を閉めるガラガラという音が聞こえてきた。

父のその話しぶりから会社の人が家に来たんだな、と幼い僕にも分かった。

父はすぐに居間に戻ってきた。

「サンタさんだった。ほら、プレゼント」

そう言って手に持った包みを僕に渡してきた。

僕はその包みをもらって、やったー!とも、サンタさんきてくれたの!とかそういうことは言わなかったり、思うこともなかった。

ただ、私は別の衝撃を受けていた。「サンタさんはスーツとトレンチコートを着てやってくるおじさんなんだ」と。うちにやってきたサンタを僕は自分の目で見たわけではなかった。しかし、玄関でサンタと話す父はいかにも会社の人と喋るような感じで話していたし、日曜の夕方でまだ真っ暗ではない時間に玄関に来る人はなんとなく普通の服を着た人なんだろうとその時僕は思ったのだ。だから、サンタはスーツを着て、冬なのでトレンチコートを着ていると僕はその時に理解し、そして何か不思議な衝撃を受けたのだった。一方で、そんな父の様子を見て、母は呆れたような顔をしていた。

そんな父だが、昨年は孫のためにサンタの服を買ってきて自らサンタの役を買って出た。だから息子はサンタというのは赤い服を着て白いひげとメガネをした背の高いおじいさんだと思っているはずだ。私のサンタとはやや格好が異なるが、その人もまた同じサンタなのである。

ドラマ「今日から俺は!!」第1話の感想。伊藤が良かった。

ドラマ「今日から俺は!!」を見ました。期待はしていませんでした。あんまり福田雄一の作品は趣味に合わない気がしていたもので。

しかしいざ見てみると、結構楽しかったのです。嬉しい誤算ですね。

三橋よかった

まず、三橋。

よかったですね。笑わせようとしすぎな気はしますけれども、ちゃんと面白かったです。

なんとなく、原作初期の三橋な感じのイメージです。モテたい、そこまで自信家であるわけでもない、そこそこ悪知恵が働く、という最初の頃の三橋っぽさがしっかりありました。

伊藤、超よかった

伊藤は写真で見ていたよりもずっとよかったです。

役者の顔が可愛すぎるものの、真面目だけれども決して賢いわけでもない雰囲気を感じました。

伊藤はむしろ原作の中盤から後半にかけての伊藤像という印象を受けました。

一番良かったような気がします。原作の伊藤って、見た目こそ違えどあんな感じなんだろうと思います。再現度もあるし、ドラマで見てもいい感じだし、1話目を見た限りでは伊藤がMVPだと思いました。

ふたりの喧嘩はイマイチ

三橋と伊藤の初喧嘩シーンはイマイチでした。一生懸命に戦ってみたら結果的に勝てた、ということはいいのですが、ふたりとも本当に喧嘩は強い人たちという設定は残しておいて欲しかったです。

なので、あの戦い方だと昨日まで普通の高校生だったのに、実は強かったという感じがあまりしませんでした。

おそらくこの先の開久戦等ではちゃんと戦えるようになっていて、その振りだったりするのでしょうが、にしてもちょっとやりすぎかと思いました。

谷川よかった

谷川はよかったです。

今井があまり大きくないので、谷川役がもっと小柄な人だともっとますますいい感じになったでしょうが、このへんは仕方ないです。

今井は原作ファン的にはもっと頑張れ

今井はもうちょっとという感じでした。

俳優が悪いわけではなく、脚本に(原作ファン的には)問題ありですね。脚本家に原作の今井はあまり愛されていないのではないかと思われます。

初回の今井だと、ただのアホすぎて原作ファンはついていきにくいです。原作を読んでない人にはあれでもいいのでしょうか。

三橋伊藤今井という三人が同じくらい立っていて初めて今日から俺は!!な気がしますので、あそこまでアホにしなくてもいいように感じました。

京子と理子も頑張れ

京子と理子も、もう少しな感じです。

京子は、原作ファン的には印象と違いすぎるかなあ、という感じ。理子も同じく。

素人的には配役が逆の方がイメージに合うんだけどなあ、と思いますがどうなのでしょうか。

バイプレイヤーの人々はまああんな感じで

ムロツヨシとか佐藤二朗とか、あの人たちはあれで完成しているので、あれでいいんだろうと思います。

原作ファンかつ福田作品ファン的にはたまらないでしょう。ただの原作ファンとしては、正直なところ職員室のシーンとかはあってもなくても大丈夫な感じでした。

智司と相良は期待

智司と相良には超期待しています。

特に相良。いいですねえ。あの俳優、ぴったりです。

ヤバイやつとしてしっかり描いてくれると楽しみだなあと思います。

ギャグはまあまあ

ギャグはどうですかね。まあまあですかね。

ドラマ三橋は、リズム感が私の好みなので、面白い演技そのものはいい感じだと思います。

やや顔芸はやりすぎだし、もっと少なくてもいいと思いますが、なんとなく進むにつれて減って来るのかなあと予想しています。

一応原作ファンです

原作は全部持っていて、どのパートも満遍なく繰り返し読んでるそこそこの原作ファンです。

私が原作が好きな理由は二つ。

一つは登場人物たちです。誰が好きということではなく、あの作品に出て来る人々が好きなのです。

主役級の人たちも、悪役の人たちもチョイ役の人たちも、どれも生きていて、そして身近に感じられて、マンガを読むことで彼らと接すると幸せな感じになるのです。

もう一つ好きなのは、ギャグのリズム感です。

ギャグのレベルそのものはものすごく高いわけではないと思いますが、そのリズム感がとても良いのです。

例えば、高崎の牛乳あたりの笑わせ方も、言葉で説明すればバカらしいものになってしまいますが、マンガで読んでいるとその素晴らしいリズム感のために吹き出してしまいます。

登場人物とリズム感のあるギャグ。これが私にとっては大切です。

反対に、ストーリーについてはそんなにまで思い入れがありません。もちろん、今井マンションとか、開久突入とか、修学旅行、軽井沢、高崎対北川、北根威など、個別の話やパートで好きなものはあります。

大切なのはそれぞれの物語で、あのキャラクターたちが動き回ってる様子を見たり、その楽しい発言ややり取りを見ることと、素晴らしいリズムで飛び込んで来るギャグがたまらなく好きなのです。

登場人物とリズム感は、ドラマ化で同じにすることは難しいのに

登場人物とリズム感が大事なので、そうなるとドラマ化で再現されることは難しいです。

まず見た目が違いますから、どうやっても俳優の印象に引っ張られます。すると、私が好きなあの人物たちとは、同じにはどうしてもなりません。

加えて、リズム感も変わります。ギャグ漫画のコマ割りを使ったギャグは、マンガならではの表現なので、映像にする際にどうしてもうまくいきません。

ですから、それを役者が演じるとなると、私が好きな三橋像と役者が演じる三橋像との間にギャップが生まれてしまうため、楽しめないだろうなあと想像していました。

ですが、なかなかいい感じですね。もうちょっと、というところは当然たくさんありますが、それでも次も見たいと思っています。

好きなマンガのドラマ化も悪くないなあと思いました。

Bsize BotのケースをBsizeからもらったので、感想などを書く

プレゼントキャンペーンって当たらないイメージがあるので普段やらないが、なんとなく今回応募して見る気になってBsize Botのケースのキャンペーンに応募したところ当たった。

単純に嬉しい。ありがとうございます。

せっかくもらったので感想を書く。やっぱり物をもらったので悪いことはかけないから、基本的には褒めておくつもりだけど、考えてたら改善してほしいところがあることを思い出してきたので、注文もつけることになると思います。

もらったケース

これをもらった。(画像がアップできない。また今度トライします。)

嬉しいよね、もらうと。緑のかわいいやつ。当たると思わなかったので、欲しい方のシリコンケースを選んだけど、当たるんだったら高い方の革ケースもありだったなと思ったのはナイショだよ。

くっつけた時の写真は撮ってないからない。撮ったら載せるかもしれないけど、多分やらない。

ケースそのものは使いやすい。前は巾着袋みたいなのに入れていたので、充電するたびに袋から出さなければならなかった。それが充電がケースに入れたままそのままできる!快適ー!

質感も悪くない。シリコンケースだから、まあいわゆるシリコンケースな感じ。ケースにキーホルダー的なやつがついてるので!簡単にぶら下げられる。

見た目も可愛いよ。

しかし、そもそも

しかしですね。キーホルダーつける穴くらい最初からつけててくれてもいいのになあと思わないでもないわけです。

開発の発想がアップルっぽいところがあるから、多分いらないものはできるだけ削る方針なんでしょう。ポンとカバンに放り込むのが想定してる基本的な使い方なんだろうし。iPhoneが殺した携帯電話のストラップ文化をこの製品が取り入れてくれることはまあ望めないし、強度の問題もあったりするだろうとは想像しつつも、本体に穴を付けてくれればストラップつけられてケース不要になるのになあとはやはり思う。

だからケースが出たことは嬉しい。ストラップ通せるから。

といいつつも、穴開けといてくれたらなーというのも正直な感想でもある。ケースだってまあまあ高い。この製品は人に見せびらかすものではないので、実は可愛いケースとか必要ない。不要なお金を払わされてるなあという感覚が残ります。

GPS精度は上がった。時間の間隔はもっと短いのも選びたい。

あと、本体の機能についても半年使っての感想を。

基本的には満足してます。

アップデートがかかってるのか、あるいは本体が学習しているのか、GPSの精度があがったように感じます。素晴らしい!こういうところはとても嬉しい。

個人的には、電波受信?発信?の間隔をもっと短くできるオプションが欲しい。

今は短い設定で3分間隔。これだと感覚が空きすぎ。学校から家までちゃんと寄り道せずに帰ってきてるかなー、とか知りたい。3分間隔だとこの用途には短すぎる。

できれば1分間隔。せめて2分。これを選べるようになると嬉しい。もちろんバッテリーの持ちに影響が出るでしょう。でも必要なら毎日充電します。だから、選ばせて欲しい。

安心したいのです。まさに今、この時に、子供は大丈夫か、どこにいるか。それが知りたい。そのためなら、多少電池の持ちが悪くても我慢します。

とはいえ、例えば行方不明のように大きな問題に対応するには1分おきの発信は不要なので、もっと長くていいです。だから、選びたい。

超応援してる

好きな製品です。最近買ったものの中で、かなり満足度の高いサービス。

だからいろいろ言いたい。これで気持ちが救われる親だとか家族だとかはたくさんいるはず。

超応援してます。

懐かし系テレビ番組を、父はよく見ていた

まだ私が小学生だった頃、懐かしい昔の番組や懐かしの歌謡曲を流すテレビ番組を父はよく見ていた。

例えばゲバゲバのようなバラエティ番組だったり、あるいは狼少年ケンのようなアニメだったり、または高校三年生のような歌だったり。

横に座って私も時々見ていた。当然子どもには面白くない。

紹介される番組の大半は白黒だ。今でこそ白黒も味わい深く見られるが、当時の私には面白くもなんともない。色がないってほんとかよ!ただそう思っていた。

他の番組が見たいと主張しても、通らない。父は懐かしいと興奮して、盛り上がっている。やがて母もそこに入ってくる。そして同じく懐かしい盛り上がる。

つまらないので自室にこもるが、当時の子供部屋にはエアコンはなくて、夏場だといつまでもそこにはいられない。部屋にはテレビもなければ、当然スマホもPCもない。

結局しばらくすると、居間に戻るしかないわけだが、まだテレビは懐かしのナントカが続いている。

さて、翻って今の私の家の話だ。

まさに、あのときと同じように、私は見ているのだ。懐かしのナントカを!

あの頃こんなものが流行っていたとか、どの家にもこんなものがあったとか、そういうのを見て、しかも懐かしいー!とか言って興奮しているのだ。

そして小学生の息子はというと、たいへんつまらなそうにしているわけだ。

わかっているぞ、息子よ。これ、君には全く面白くないよな。知ってるんだ、私も。

これ懐かしいー!って、知らないよそんな話、だよな。

しかし断言しよう。

君もだ。君もきっとやるんだよ。私の父や、私がやったように、これ懐かしいといって昔のものをみて大騒ぎするのを。

大騒ぎしておいて、その自分を見てあー年取ったんだなあ、なんて思うこのよくわからない幸せと不幸せのごちゃ混ぜになった楽しみを。